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BG紹介:忍者対戦

『バジ●スクを君の手で!』

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禁争百年の掟が解かれ、偲びの名門が再びあいまみえる。
猿の里の達人10忍、犬の里の達人10忍。それぞれ己の里から仇の里を目指して侵攻。道中で対面すれば殺し合い、出し抜けるのであれば相手の里を奪う。
そう。あの人気漫画「バジ●スク」の団体戦忍者活劇がここに再現されるのだ。テーマだけでワクワクのゲームである。

里から里への道のりを表すカードを一直線に並べたら、プレイヤーはそれを挟むように向かい合う。己の里は自分から見て道の右端に位置しており、そこから左端の仇の里を目指す。10枚の忍者カードは里から4枚、3枚、2枚、1枚と階段上に初期配置される。
忍者カードには属性と気力の2つの情報が記載されている。
属性は兜・苦無・巻物の3つがあるが、これは早い話じゃんけんのグー・チョキ・パーである。そして属性の横に示されている数字が気力なのだが、これはアイコになった時のタイブレーク用である。
これを説明したところで、きっと道中で対面したらじゃんけん勝負なんだろうな~というのはわかっていただけると思う。が、このゲームの面白いところは、移動も対決も団体行動が鍵になるという所だ。

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手番になったプレイヤーは、赤・緑・青のサイコロを振る。このサイコロの色は先ほど説明した兜・苦無・巻物の属性に連動している。つまり、赤のサイコロの出目だけ、兜属性の忍者を前進させることが出来る(他の色も然り)ということだ。
しかも、上に重なっている忍者も2忍までなら亀の子式に一緒に移動させることが出来る。これを上手く利用すれば、1手番の間でも上に乗っている忍者を長距離移動させることだって可能である。

敵対する忍者軍団と同じマスに侵入したら、勝ち抜き団体戦の始まりだ。
それぞれの一番上にある忍者同士が戦い、負けた忍者は捨て札となる。勝利した忍者はそのまま残り、負けた側の次の忍者と同じように戦っていく。引き分けの場合はお互いの忍者が一歩下がる。これを繰り返し、どちらか一方の忍者が残るか、引き分けにより双方がそのマスからいなくなるまで続ける。
3つのサイコロを使う順番をよく考え、のがポイントだ。

相手の忍者を全滅させるか、相手の里で生き残るかすれば勝利。
じゃんけん最強の頭領を攻めに使うか守りに使うか、性格が出るところだろう。ゲーム的にも良くできた戦略パズルであるが、テーマの再現性が素晴らしいと思う。
無傷で進むことはほぼ不可能である。お互いに仲間が一人また一人と死んでいく姿を、無念の想いで見届けながら、それでも前に進まなければならない。まさにバジ●スク。
製作はサークル“テーブルクロス”。
ゲームの出来もさることながら、入魂のキャラクター設定資料にも目を見張る。

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BG紹介:サンゴク拡張~英雄たちの邂逅

『美麗キャラクターの人気シリーズ』

このブログでもお気に入りとしてピックアップしたが、実際けっこう売れているという「サンゴク」シリーズに、なんと3作目が登場した。その名も「英雄たちの邂逅」。クラウドファウンディングで資金を募っていたが、早くも出資者にはモノが届いている。実にうれしい限り…なのだが、ちょっとしたクリティカルな問題を抱えている。
最初に断っておきたいのは、この拡張についても、最終的に気に入っているし、サンゴクシリーズは今後も応援したい。だって、TCGでもないのに超豪華なイラストが1枚1枚描き下ろし。フレーバーテキストは頭でっかちでサイコーだし、拡張を跨いで関係のあるキャラクターを特殊効果で繋いでいるところも気が利いている。
しかも、今回はソロプレイ対応。基本的なルールは以前の紹介を読んでもらおう。

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ちなみに箱が少し大きくなった。拡張も含めて綺麗にそろっていたので、個人的にはかなりの残念ポイント。理由は”スリーブに入れても収まるように”だそうで…。ガックシ。サンゴクは別にカードボックスが出ているので、本体まで大きくしなくても…。
まぁ、そんなことは些細なことと考えるのが普通でしょう。
また、初回印刷時には拡張と基本セットでカードの質が違うという問題が発生してしまっていたが、リトルフューチャーの対応は早く、既に改善されているようだ。

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まず今回の拡張では大勢力の1つである袁紹の“袁”と、馬騰の騎馬族“涼”が追加になっている。
サンゴクの拡張は、それぞれの勢力にちょっとずつ武将が追加されるという形ではなく、拡張毎に新たな“勢力”が追加されるという形を取っている。ゲームを遊ぶときは、その中のどの勢力を入れようかという調整ができるようになっており、保管上もシンプルだ。今回の拡張も全カード描き下ろしで、マジで豪華なイラストにビビらされる。

ソロプレイの進め方も、基本的には標準ルールと同じである。少なくともプレイヤーの手順はまったく変わらない。

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ソロプレイの相手となるダミープレイヤーは、野に出ている2枚のカードを場に出してくる。置かれる場所は、カードの主兵種のマーカーが置かれている場所だ。ダミープレイヤーの特殊効果は無視されるので、プレイヤーとしては単純に枚数と役だけを気にすればいい。
通常ゲームと同じように、どちらかが5枚になったら攻城宣言で、枚数がお互いに揃えば合戦だ。ダミープレイヤーは仙人が野にある場合を除いてカードが2枚ずつ出されるので、それをどう処理していくかがプレイヤー側の課題になる。主に場にあるカードの枚数比をコントロールできるカードが重宝されるように感じた。

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相手のカードは野からしかやってこないのだから、野にある2枚のカードの行き先を考えることが勝利へのポイントになる。ただし、最上級ルールでは野ではなく山から出てくるのでこれも通用しない。最上級レベルはやったことがないので、今度試してみたいと思う。
また、その一歩手前の上級ルールでは、一定の条件で厄災カードが発動し、プレイヤーに手痛いダメージを負わせて来る。通常レベルはなんなく勝てそうな感じだったので、手応えを求めるなら上級ルールあたりがよさそうだ。

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ゲームのテンポには注意が必要だ。これが面白さでもあるのだが、最初のうちは1つの城に乗っているマーカーの数が少ないため、同じ兵種のカードが集まりやすく、敵さんは中レベルの役を作って勝負してくるイメージになる。
しかし、城がどちらかの手に渡ると、乗っているマーカーは他の城に分散するため、敵側のカードが集まるスピードが増す。最初はのんびり用意していればよかったのに、後半になればなるほど加速度的に相手の攻城宣言が増えるのである。
そうなったときに処理できるように、過半数の城をしっかり狙っておくのがポイントだと思う。

大群に攻められている中で、どうやってクリアするか。
ソロプレイになったらなったで、別のシチュエーションが楽しめて面白いのだ。
いや、良いね。カード質さえなければ!

【評価】
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【所感まとめ】
拡張でカード質変更というハイパーNG仕様ですが、気にしないようにカジュアルに努めれば、それでも遊べますし、ソロプレイではごまかしも効きます。拡張としては、ソロプレイのルールが良かったですね。群雄に押し寄せられるシチュエーションが楽しくて、ロボット相手にしている感覚はあまり感じませんでした。
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BG紹介:ハブハント

『ご当地ハブポーカー』

原ハブ屋によるハブ・ゲーム企画はなんと単発で終わらない。
「ハブ・ハント」は「ハブ拳」よりも前に作られた元祖原ハブ屋製ハブゲームである。「ハブ拳」に見られる強烈なネタ性は若干殺し、ゲームとしての遊びどころを用意した実用品となっている。

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前作から打って変って布袋に梱包。
コンポーネントが多彩になり、カードだけでなく、サイコロ瓶や、なんちゃら焼きという奄美大島の焼き物まで入っているため、四角い箱には収まりにくくなったのかもしれない。
もしくは、所謂ラッキーにあずかれるパワーアイテムとして「本物のハブ革」までもが入っていることから、お守りのように持ち歩けるようにということなのかもしれぬ。

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山に入ってハブを取れ!
本作はタイトルの通りハブをハントするというテーマである。(ハブハントについては説明書に充実したトリビアが記載されている。)
ハブ3枚、カエル4枚、エビ5枚(いずれも奄美大島に生息する種)のカードを写d真のように並べ、山に見立てる。ここをプレイヤーが徘徊してハントを行うのだ。

手番で行えることは極めてシンプル。
まずはサイコロを振り、自分の駒が止まった箇所のカードを見るか、見ずに取るか、もしくは何もしないかの3択である。
基本的にはカードを3枚取ることで役を作ることを目指す。
ハブが多い組合せほど点数が高い役になるが、各1枚ずつは最も弱い役になってしまうので注意だ。

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ラウンド開始時に自分の前のカード3枚は見ており、それ以外はカードを見る行為でしか中身を知ることはできない。ではじっくり見ながら役をつくろう。となればいいのだが、もちろんそうはいかない。相手プレイヤーが3枚の役を完成させたら、自分の手番での選択肢は”カードを取る”しかなくなるのだ。こうなると役は運次第ということになる。

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速く集め、かつ、計算されたものを作るには、自分がラウンド開始時に見たカードを利用するほかない。そのため、運はこのゲームを大きく左右する。しかし、カードの総数が少ないことを利用し、自分の見たカードの内容から、他の場所に置かれているカードの推測をして戦うことは可能である。

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また、このゲームにはヴァリエーションが用意されている。奄美大島の地形をテーマにしたカードの配列だ。これらのヴァリエーションにより、運の要素に若干のコントロールを介入させたり、見たカードを少しだけ取りやすくなったりといった、プレイ感の違いを楽しむこともできるようだ。

【評価】
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【所感まとめ】
シンプルなポーカーゲームとしても良いのですが、地域性をガツンガツン入れてきているところが熱いですね。アートワークは「ハブ拳」とはテイストが違いますがクオリティ高く、次回作が待たれます。
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BG紹介:ハブ拳

『原ハブ屋の』
奄美大島のハブ専門店がHABUでイカしたアイテムを作りまくっているという情報が寄せられたので、先週末にさっそく調査を行った。
問題の店は「原ハブ屋」という名で、半世紀以上前に開業した歴史あるハブ屋である。
奄美大島の実店舗には多彩なハブ革製品はもちろんのこと、「ハブと愛まショー」なるハブSHOWを展開するなど、マングースを絶滅に追い込む勢いである。
サイトや以下の動画を見てもらうとわかってもらえると思うが、対象としている分野のニッチさに対し、プロダクトの完成度が異常である。


そんな歴史あるハブ屋が、なんとハブのゲームを作ったというではないか。
ハブと共存するため、ハブに一切触れることなくハブの攻撃をよけるという、ハブ拳をテーマにしたゲームらしい。素晴らしい志だ。

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1デッキサイズの蓋付き箱に入っている。
なにより、こんなニッチなゲームに対してアートワークが良すぎるところがポイントだろう。カードのデザイン・UIを含め、まったくボードゲームの世界を知らない人が作ったとは思えない。アート面にもゲーム面にも、ある程度見識のある人が携わったと思われる。ゲーム面、という意味では、明日紹介予定の「ハブハント」の方にその片鱗が見える。

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中身はカードのみ。若干ペラくてカード品質は良い方ではないが、それを貧相に見えなくする説得力がデザインにある。カードは上部パートと下部パートに分かれており、上部パートにはハブ拳使いがハブを避けている図、下部パートにはハブがどのあたりを狙ってきているかの記載がある。
基本的にはこの構成のカードを中心とし、特殊なものとして「ドロー2修練」という次の人に攻撃をするものや、すべてのハブカードを回避できるものなどがある。

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レッツ・ハブ拳!
プレイヤーは5枚の手札を受け取り、これを最初に出し切ることを目指す。
手番が回ってきたプレイヤーは、直前に出されたカードの下部パートに記載されたハブの攻撃をかわせるように、手札からカードを出さなければならない。もし出せない場合は山札からドローだ。
要はUNOやTAKIみたいな進行で、実際ドロー2にあたるカードもあるのだが、あくまでこのゲームはハブとの共存を目指してハブ拳を極めるゲームである。であるから、カードを出すときは「はっ!」とか「ほっ!」とか、KOFで避け行動を行ったときをイメージしてプレイするべし。

HK04.jpg
共存の道は蜷局にあり
恐ろしいことに、下部パートにカードをそれらしく被せておいていくと、その列は弧を描いて(プレイヤーが適度に調整をすれば)蜷局を形成していく。卓上の俯瞰図までテーマに沿わせてしまうとは!恐るべし原ハブ屋!!

【評価】
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【所感まとめ】
システムはクレイジー8系ですが、テーマに対する過剰な熱意に押される快作です。注文すると、いろいろハブなチラシがついてくるので、ハブの勉強になります。原ハブ屋のハブゲームシリーズ。今後も注目です。
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BG紹介:七つの紋章、七つの部族

『7をテーマにした美しくカジュアルなトリックテイク』

サークル高天原による「七つの紋章、七つの部族」というトリックテイクが、ゲームマーケット大阪でリリースされ、その面白さで話題になった。サイトを見てみると、ゲームデザインは操られ人形館の方、コンポーネントはイリクンデの方となっているので、それらサークルの合同作品なのだろう。
自分はその次のゲームマーケットにあたる2015春に予約して手に入れた。

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Amigoよりもサイズが大きく、NSVよりもさらにひとサイズ大きい小箱。
高天原がリリースしている小箱シリーズは、おおよそこのサイズに統一されている。
黒くシックな見た目は、どこか象徴的なこのゲームにマッチしていて感じが良い。
箱の質があまり優れず、箱内側の糊付けがあまいのが難点だが、気になった人は自分で糊付けしてしまおう。

冒頭に書いた通り、このゲームは徹底的に"7"に拘ったゲームである。トリックテイクなのだがカード構成が独特で、7スート各7枚のカード、つまり49枚のカードで構成されている。さらに、スート毎にランク(数字)の構成が異なり、いずれも1~13のうち(中央の数である7を必ず含む)の連番でできている。
これは7枚あるのは7だけであり、同時に7の強さがスートによって異なるということも意味している。

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1つの部族に1つの7
そんなわけで各スートのキーとなっている"7"のカード。
通常のランクが部族民を示す人のイラストになっている(上写真を参照)のと異なり、7のカードには部族毎の紋章が描かれている。
このゲームの目的は、自分のチームがトリックテイクを通して過半数(4枚)の紋章(7のカード)を手に入れる事である。

4人プレイでは、向かい合った2人がチーム。
チームは手札配布直後に3枚のカードを伏せて交換することで、意思疎通をすることができる。例えば各スートの最強カードや7、スーパートランプとそれを守るカードなどを渡すのがセオリーだろう。
これにより、トリックが始まる前にいくつか狙いたいポイントが見えてくる。

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トリックテイクのルール自体はオーソドックスである。普通のマストフォローだ。
7の強さがスート毎に違っても、スート内で勝敗が決まるトリックテイクには影響がないし、1枚の切り札カラーと1枚のスーパートランプがあるのも普通だ。

しかしだ。このゲームにはスートが7種類もある上に、各スートは7枚ずつしかないのである。ゲーム序盤からフォローできない状況が発生し易く、また、そのような手札にコントロールすることが容易なのだ。

この“コントロールが容易”という特徴が、このゲーム特有の「得点手段の面白み」と「ジレンマ」を感じさせるアプローチになっている。
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"取ればいい"とは問屋が卸さない
チームで過半数の紋章を集めるのが目的、というのは前述したとおりだが、もう一つ重要なルールが存在する。
いずれかのチームが7回目のトリックを取った場合、"その時点でプレイヤーの手札に残っているカード全て"が、7回目のトリックを取っていない側のチームに献上される。
つまり、過半数(4枚)を取る前に7トリックを取ってはいけないのだ。

まとめると、
・どちらかのチームが過半数の紋章を手に入れるか
・どちらかのチームが7トリック目を取るか
した場合にラウンドは終了する。

そして、より紋章を多くとったチームの紋章の数から、少ないチームの紋章の数を引き、それに1点を足した点数が、紋章を多くとったチームに入る。
そしてそして、先に7点集めたチームが勝利するのである。

なんとまぁ、何から何まで綺麗に7に引っかかっているんだからすごい。
しかしここまで綺麗に7を使われては、
★は7つでないと失礼にあたる
というものだろう。

【評価】
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【所感まとめ】
カード構成が特徴的なだけで、やることは普通のトリックテイク。なのに、これだけゴチャゴチャしたレビューになるくらい言いたいこと書きたいことが出てくるゲームなんです。オーソドックスなのに新鮮。執拗なまでに"7"へ執着しているようで、仕上がりは無理がなく至って自然。変態とも王道とも言えない独自の面白さを創り上げていると思いました。
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BG紹介:精霊回路ドライブ

2014年のゲームマーケットで基本セットがリリースされた「精霊回路ドライブ」というゲームがある。既にミニ拡張が2種類も出ているシリーズで、やや萌えではあるがイラストは所謂美麗で豪華なものが揃っている。
しかし、このゲームの特徴は見た目の華やかさではない。スマホゲームのアナログ再現なのだ。

「精霊回路ドライブ」はゲームエンジンとしてUNOを採用しており、プレイした色に対応するポケモンが敵を攻撃するというルールになっている。つまり、パズドラである。パズドラののパズル部分をUNOにしているわけだ。やってみると、なるほどパズドラなのだ。
ちなみにパズドラにはパズドラのTCGがあるが、アレはアイコンだけカードゲームにしただけでシステム的には再現とは言えないのに対し、「精霊回路ドライブ」は見事なパズドラっぷりである。

ゲームとして完成度がどうかは別として、試みの面白いタイトルとして紹介したいと思う。

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かなりしっかりした箱に入っている。厚みのある小箱といったところだ。
ミニ拡張2種はジップ付の袋で売られており、中身はこの箱に同梱することができる。スペース的にはまだ余裕があるので、さらなる拡張も出るのかもしれない。

イラストが国産TVゲーム級にクオリティが高いのはこのボックスを見ていただくだけでわかるだろう。
「精霊回路ドライブ」という名前の意味はよくわからない。

中身はカードがメインで、その種類はいくつかに分かれている。
先ほど言及したUNO部分にあたるUNOカード。(注:UNOではない)
各プレイヤーのパーティーとなるポケモンカード。(注:ポケモンではない)
それに倒すべき敵となる敵カードだ。(注:敵です。)

さてゲームを始めよう!と、その直後に訪れるのがこのゲームの最も面白い部分の一つである“パーティー編成”パートだ。

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プレイヤーはポケモンカードからコストの範囲内で幾枚かをピックアップして、パーティーを編成する。
ポケモンカードには対応する色(属性)と、レア度(強さ毎のコスト)が存在し、基本的には自由に編成できる。

この編成が非常に重要。
本記事冒頭でもふれたとおり、「精霊回路ドライブ」では「プレイされたカードの色に対応するポケモンが攻撃する」のである。であるから、パーティーに沢山の色のポケモンを用意すればどんな手札でも万遍なく攻撃ができるし、少ない色に絞れば嵌った時の攻撃力が期待できるのである。
これはパズドラをやったことがある人であればおなじみのジレンマだ。

また、キャラクターにはレベルが存在し、ポッチが置かれているところが現在のレベルである。レベルが上がれば攻撃力があがり、場合によってはレベルアップボーナスを得ることもできる。

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ゲームの流れは大別すると前半と後半に分けられる。
前半は雑魚相手にレベルを上げるフェイズで、
後半はボスが登場し、山札が切れるまでにボスを倒すことを目指す。

基本的なゲーム進行は前半も後半も違いはなく、UNO的にカードをプレイし、対応するポケモンが敵を攻撃する。
雑魚を倒せばチップがもらえ、これを使ってレベルアップしたり特殊な効果を発動したりできる。

前半に関して言えば、純粋に"レベルアップするためのフェイズ"と言ってしまうのがわかりやすいだろう。
山札が切れたらボス戦に移行してしまうので、十分な体制を整えるためには、このフェイズでも回復役(山札のカードを増やす)に活躍してもらいたいところ。

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山札が一回尽きたらボスが登場する。
ボスはランダムで一匹が出てくるが、いずれも攻撃力が強烈なものが多く、長期戦を展開するには苦しいだろう。
そういえば、敵の攻撃について説明していなかった。基本的に、敵はプレイヤーの手番の後に、決まったアクションを起こす。それが攻撃であればダメージを受ける。「精霊回路ドライブ」におけるヒットポイントは山札なので、山札のカードを削られるのだ。

ボスを倒すには、協力している他プレイヤーのパーティーを見ておくことが大事だ。(そもそも編成時にお互いに話し合っておくべきだ!)
砲台役になる高火力プレイヤーのポケモン色に、UNO捨て札を調整しておくトス作業は、非常に重要である。

こういう協力ゲームの場合、ボスを倒すのは非常に難しいケースが多いような気がするのだが、「精霊回路ドライブ」はかなり難易度が低いと言える。じっさい簡単すぎるという声が多かったようで、ミニ拡張にはボスの強いバージョンが入っている。手ごたえを求めるプレイヤーは是非買うと良い。

拡張を含めるとポケモンのバリエーションはかなり広がるようになっている。中にはレベルの上限が低かったり、上がってもたいして攻撃力が変わらない早熟タイプのポケモンもいる。
ソーシャルゲーム的にライトな遊び感覚を共有できる仲間さえいれば、毎回戦術を考える楽しみがあるだろう。

【評価】
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【所感まとめ】
UNO×パズドラ。その再現度と裾野の広いアプローチは本家が買い取りに来ても不思議じゃないですね。
難易度調整の面では若干簡単すぎるかなと思えるところもありますが、いわゆる俺様パーティーによる無双を楽しむゲームでもあると思うので、これでいいような気もします。
色々な趣向の人から、色々な趣向のゲームが出てくるなぁと、改めて国産ゲームの面白みを感じる機会になったタイトルです。
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BG紹介:姫騎士の魂

ゲームマーケット2015東京の事前予約で、コンポーネントが気になって中身もよく知らず予約してしまったゲームがある。具体的にはオリジナルのポーカーチップが付いているというところに大きく惹かれた。どこで作ってもらえるのか知らないが、どのくらいの物が仕上がるんだろうと。それが「姫騎士の魂」である。
で、後で知ることになったのだが、本作は「犯人は踊る」というライトな推理ゲームで人気サークルとなった鍋野企画によるものだ。
ルールを読んでみると、なるほどライトな推理ゲームというところでは前作に共通点があり、2人~4人という比較的少人数で遊ぶゲームとなっている。中でも2人がおすすめだ。詳細は後述。

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Amigo小箱よりは大きく、ラベンスバーガー小箱よりは小さい。本当の意味での拍が付いていて、妙な雰囲気を出している。
ところで姫騎士とはいったい何なのか。気になってツイートしてみたところ、「主に凌辱されるための存在」というお答えを有志よりいただいた。なんと気の毒な存在なのだろう。へこたれずに頑張ってほしい。

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中身。
例のポーカーチップは……、かなり良くできている。
なるほどビックリしたね。
それにカードの方にも凝った拍が施されていて、少ないカード枚数を補う賑やかさがある。良い意味ではったりが効くコンポーネントってホント大事だと思うよ。

カードの構成は1から8までが1枚ずつで、白と黒の2色がある。
この構成はルール上意味が大きいので覚えておこう。

さて、今回の紹介にあたっては、写真は2人用ベースで進めさせていただく。
というのも、個人的にこのゲームのオススメは2人プレイだからだ。別に3人以上でもルールの狙い通り遊べはするし、手札配布時点で勝敗確定が見えることもないのだが、ちょっと運よりに思えすぎて読み合いをしている感が薄すぎるためだ。

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2人プレイの場合、双方に2枚の手札が配られ、残った4枚のうち2枚が伏せて、2枚が公開されて置かれる。
また、このゲームのミニマム賞金として1チップがテーブルに置かれる。
この後、ゲームは手札2枚の組み合わせによる強さ比べへと進んでいく。その強さの算出方法が重要なので先に説明しておこう。先述の通り数字は1から8が存在する。そして、このカードの数字を単純に足し算する……ことができるのは、2枚のカードが同じ色であるときに限るのだ。もし白と黒という組み合わせの場合、その強さは2枚のカードの差分になってしまう。だから、もし勝ちたいのであれば同じ色になっていることが望ましい。

と、そこまでわかっていただいたところで、説明を続けよう。
まずはこの2枚のうち1枚を公開するステップがある。
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2枚しかない手札のうちの1枚を公開するわけで、勝敗を決める上で非常に大きな情報である。
この情報をもとにして、以下の2つのステップでカードの駆け引きが行われる。

◆ステップ①:姫騎士トレード
もし数字が1の姫騎士カードを出したプレイヤーがいた場合、そのプレイヤーは場に出ている姫騎士カードと相手の手札を交換することができる。これにより、相手の手札に数字の小さいカードを押し付け、少なくともそれよりは数字の大きいカードを代わりに場に置くことができる。
ただし!もちろん相手のカードが白か黒かはわからない点はリスクである。

◆ステップ②:最強カードによるトレード
続いて、場に出されているカードのうち最強のカードを出しているプレイヤーは、そのカードと場に公開されているカードを交換することができる。最強のカードなので、場合によっては交換先を利することもある。しかし、見えているものを使って手札調整をできるというのは大きい。

以上の2つのステップについて、交換が行われた場合はそれぞれ1枚ずつ賞金のチップが追加される。つまり、最大3個のチップが賞金になりえるのである。
それが終わったら、残った手札を公開して勝敗を決するのだ。
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勝敗の決め方は先述の通り。もし数値が同じ場合は、より大きな数字のカードを持っているプレイヤーが勝利する。
そして、この勝ち方がまた大切になってくる。というのも、勝ち方によってチップのもらい方が異なるからだ。

白のプラス値で勝利した場合はチップを姫サイドで受け取り
黒のプラス値で勝利した場合はチップを黒サイドで受け取る

勘の良い人はお気づきだろう!そのとおり!
手に入れたチップも、先のカードの組み合わせの数値算出と同じように、違う色がある場合は得点が差分になってしまうのだ。

himekisi06.jpg
黒サイドのチップを5枚、姫サイドのチップを2枚持っていたら、5からマイナスの2で、3点という扱いだ。
だから、ゲーム中は勝つことで損害を被ることもあるため、常に勝ちを狙いに行けばよいというものではないのだ。

とはいってもね。ほしい色の手札に調整するのもの大変だし、相手に勝たせようとしても何か調整したらチップ増えちゃうし。なかなかままならん。だから手札配られた段階で良い悪いがわりにはっきり出てはしまう。しまうんだけど、そのラウンドの結果が100%確定するという程ではないので、ゲームしてる感、読み合いしてる感がそれなりに感じられるのが良い。
また、手札の強さ計算と、チップの得点計算を同じ理屈にしたのはわかりやすくていいと思う。

【評価】
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【所感まとめ】
今回のゲームマーケットではメーカー以外のゲームを多く買い、一応それなりの数を遊んだと思います。その中で、普段ゲームで遊ばない人から評判が良かったゲームです。このサークルさんはその辺の見極めが上手なのかもしれません。簡易ルールも付属していましたが、それほど敷居の高いものではないので、そのままのルールで良いと思います。

◆鍋野企画

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BG紹介:街コロ

ドイツ年間ボードゲーム大賞2015(SDJ2015)にノミネートした国産ゲーム「街コロ」が俄かに盛り上がりを見せている。これを機会に再プレイした人も多いのではないだろうか。もちろん吾輩も再プレイさせていただいた。
さすがにシンプルなゲームなので以前に抱いた印象と変わらず自分向けではないと感じたが、拡張で状況が変わっていくという話もあり、まずは基本セットを紹介しておこうと思う。

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街コロを最初に購入したのは昔のゲームマーケットでリリースされた時だが、そのものは手放してしまったので、拡張への期待を込めて新しく買いなおしたもの。おそらくモノは当時と変わらない。
右のプレイマットは商品に付属するものではないが、プレイの際にはこれがあると格段に華やかなのでお勧めしたい。

「街コロ」はいわゆる街づくりゲームであるので、システムは全然違えど、人に紹介するときは「シムシティみたいな…」と言っておけばおおよそ前提となるプレイヤーの目標を理解してもらえるだろう。
後は、
・サイコロを振って出た目の建物が動き出す
・結果で得られたお金で建物を増やせる
・自分のランドマークを4つともお金を払って完成させたら勝ち
を説明するだけでゲームができるのだから話が早い。

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初期状態の場。
お金で買うことのできる施設カードがずらりと並べられている。
基本セットでは特にこの内容が変わるようなルールはないため、常に決まった建物が全て購入できる状態にあり続けることになる。
プレイマット上では、カードが対応するサイコロの出目の順番で置き場所が決まっている。

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手番になったらサイコロを振り、カードの上部にその数字が示された施設が動き出す。
そのほとんどはお金を産み出すものだが、自分の手番にのみ動き出すものと、他の人の手番でも動き出すものがある。これらは一次産業や二次産業と言ったレイヤーでおおよそ把握ができ、カードの色も親切に分けられているのでプレイアビリティは上々である。
また、数字の大きい建物になると、一次産業の特定のアイコンがついた施設を多く持っていると効果が高くなるものがあったり、お金は生み出さない代わりにプレイヤーに有利な効果を発揮するランドマークが存在する。

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施設の効果を処理したら、今度は買い物タイムである。
施設の値段はカードの左下に記載されているので、それと同額を払って自分の前に置くことができる。
どんな施設を買ってもある程度勝負できるので必ずしも気にする必要はないが、複数の施設でコンボになるものを集めたり、どんな出目が出てもお金がもらえるように裾野を広くしたり、その辺の狙いはつけておくとよいだろう。
また、これはゲーマーにとっては当たり前なので蛇足だが、サイコロを2個振った時に出やすい数字がある、というのは意識しておこう。

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で、4つのお題となるランドマーク全てを最初に建てたプレイヤーが勝利する。
2、3回大儲けすると届いてしまう目標なので、かなりスピーディーなゲームと言える。

基本セットでは場のカードは常に一定というのが良し悪し。いくつか戦略の取り方はあれど、上手くいくかは運次第というだけで、見通しが良すぎるところがある。
個人的にはゲームをしている手応えが感じられず、かなり物足りないのだが、この見通しの良さは初心者に対して大きなアドバンテージとなるだろう。
事実、ベテランゲーマー以外に「街コロ」を紹介して良い感想を引き出せなかったことはないのだ。"ソーシャルゲーム的な見た目"と"カジュアルなルール"が間口の広いユーザーフレンドリを実現している。

だって5分で説明が終わるんだぜ?これが一番の武器でしょ。

【評価】
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【所感まとめ】
モノポリーめいたカードゲームで、誰にでも馴染みやすいのに"まったくオリジナルのゲーム"というのがアイデンティティだと思います。
カジュアルに遊ぶために作られており、一手一手に悩ましさを感じたいゲーマーからすると見るべきところはほとんどないかもしれません。
基本セットの段階では物足りないゲームという印象ですが、拡張を入れる事で場が流動的になるルールも採用可能です。今後紹介していく予定です。

◆街コローズ

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BG紹介:Kigi ~きぎ

ゲームマーケット2015春でゲームフィールドがリリースした「Kigi-きぎ」。
そのライトで見栄えのする特性も手伝ってか、さっそくツイッター等で広く良い評価が出回り始めている。
ゲームフィールドのオリジナルゲームだが、作者はアメリカのDaniel Solisとなっている。

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うれしいことに本物に近いAmigo系小箱サイズである。
「Kigi-きぎ」はその名前にあるとおり、画家に描かれる“木”をテーマにしたゲームである。パケアートはまさにこのゲームの見栄えそのもので、余分な情報がないところもこのゲームのテーマらしくて良いと思う。

kigi01.jpg
中身。
描かれる木を表現したカードが入っている。エンボスは無し。イラストのテイストを考えると無い方が良いかも。
このゲームコンポーネントのちょっとした欠点は、これ以外に得点をマークする何かを用意する必要があるということだ。紙と鉛筆なり、チップなりを別途用意しなければならない。ささいな話だが、個人的には減点対象だ。なんたって之をプレイして以来、俺はKigi用のチップを探し回っているのだから。まったくもう。

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さて、見た目的にも手順的にもとにかくシンプル、というのがこのゲームの魅力の一つである。
プレイヤーは場に出ている3枚の場札から1枚を選び、それが枝であればいずれかの木に(自分のじゃなくてもいいんよ!)連結させ、お題カードであれば終了時の得点要素として手元に置いておく。
これを繰り返すのみである。

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枝を伸ばす場合、今置いたばかりのカードに描かれているアイコン(トンボ、蝶、ピンクの花、紫の花、変な赤いやつ)がどれだけ連続しているかで得点を得ることが出来る。この時対象となるのは、置いたカードから木の幹に向けて連結するカードであり、しかもカード上にも連続して存在するアイコンである。ちょっと文章だとわかり辛いと思うが、とにかく今置いたカードに描かれたアイコンが直前の枝のカードにもあると良いねという事である。

また、このようにして得点をした時に、合計10点以上を取っていたら、あまりの重さに枝が折れる事になっている。具体的には、その時得点に関連したカードを全て捨てることになる。
そんなわけで、枝はただ伸び続けるだけではない。

kigi04.jpg
お題カードを取る場合、それをゲームが終わるまで脇に置いておく。
これはゲーム終了時の自分の木の状態によって加点される可能性がある要素で、「枝が一番長い」とか「虫が多い」などがある。
これらを達成するために、もしくは単純に人の達成を邪魔するために、他人の木にも枝を付け加えることが出来るルールとなっているのだ。というか、このゲームはこのやりとりがないとカードの引き運だけになってしまうのだけどね…。

そんなわけでシンプルに楽しみやすい「Kigi」なのだが、どちらかと言えば勝利よりも、見事な木を描き、美しいプレイ写真をアップする方が大事だろう。

【評価】
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【所感まとめ】
見た目に花があり、(若干見難いところはあるが)得点算出もシンプル。勝負はほぼ運頼りになるのですが、広く楽しめると思います。ワールドワイドにウケが良さそうだと思うのですが、どうでしょう。ファミリー路線で活躍できるんじゃないでしょうかね。
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BG紹介:Aコードで行こう

2015年最初のゲームマーケット、大阪開催で話題になっていた「Aコードで行こう」。
ジャズという魅力的なテーマに、フラットでお洒落、極めて印象の良いアートディレクションが合わさったことで強い注目を浴びたカードゲームである。
製作は本ゲームが処女作となる京都のSaashi&Saashi。ただの思い込みかもしれないが、京都のサークルは見た目に気を遣うシャレオーツな方々が多い印象がある。

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萬印堂小箱サイズ。
これだけシャレオーツなデザインだと注目を浴びるのも仕方がない。もちろんタイトルはA列車で行こうのもじりなわけだが、冒頭WordのTakeとゲームの中身であるトリックテイクのTakeをかけたのではとも思った。
それにしても良いロゴである。

acode02.jpg
中身。このカードデザイン、しかもエンボス。付属物の綺麗さ。
コンポーネントからは少数出版とはまったく思えないアトモスフィーア。クオリティが高すぎる…。
また、後述するがこのゲームはルールが非常にややこしいため、ルール以外にサマリーシートが存在する。そもそもルールブック自体もかなり丁寧に作ってくれてあるのだが、それでも間違えやすいルールなのである。変態トリテというのはえてしてそうなのだが、通常のトリテのルールを一脱している分、ユーザーは先入観から間違った解釈をしてしまいがちなのだ。

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ちなみにこの円盤は、その時点でもっとも強いランクを表す便利グッズである。
「Aコードで行こう」では、ゲーム中にランクの強さが変動するため、これが必須なのだ。ちなみにミープルが置かれている場所から時計回りで強い順番ということになる。
円盤中央に書かれているのはラウンドの得点表である。取ったトリック数ごとにもらえる得点が記載されているが、取れば取るほど高いというわけではない。むしろ平均くらいで終わらせた方が良い点数配分になっている。本ゲームはテーマがジャズバンドのセッションとなっているため、あまり独りよがりに演奏を引っ張ってはいけないのだ。

とまぁ、テーマも見た目もしっかりしたゲームなのだが、普通のトリックテイクと違うところがいくつもあるので、その代表的なところに触れていきたい。
acode04.jpg
まず最も大きな特徴は、「転調」だろう。
このゲームでは、リードされたカードのスートだけでなく、それまでにほかのプレイヤーがプレイしたカードのランクもフォローすることができる。(リーダーのランクである必要はない。)
ランクもフォロー可能なゲームといえば、ギュンター・ブルクハルトのマインツがそうだった。あのゲームもすごく面白いのだが、それは別の機会に。
そして、ランクをフォローしたプレイヤーは「転調」をしたとみなされる。「転調」事態はトリックの勝敗とは直接的には関係しないが、「転調」を行ったプレイヤーは、次のトリックでリーダーになるのだ。そう、「転調」が起こった場合、次のリーダーはトリックの勝者ではなく、「転調」を起こしたプレイヤーなのだ。また、「転調」を起こしたランクが次のトリックの最強コードに変更される点もポイントだ。
「転調」を起こしたプレイヤーが、次のトリックで転調したコードをプレイできれば、そのトリックを制することができる可能性は高い。そして、このゲームでは最強コードでトリックを制したプレイヤーにボーナスカードがやってくるので、明らかな戦略ポイントなのだ。

また、それと同じくらい大きな要素として「即興」がある。発生は「転調」と似ているが、条件は絞られる。そのトリックの最後にカードを出すプレイヤーが、リードカードのランクをフォローした場合にのみ「即興」が始まる。
「即興」が起こると、まずそのトリックの勝者は持ち越しとなり、「即興」を起こしたプレイヤーをリードプレイヤーとしてまたトリックを行うのだ。そして、そのトリックを制したプレイヤーが前の分のトリックも得ることになるのである。さらに、ボーナス点として少なくないポイントが与えられるので、勝利を目指すには狙わなければならない配点になっている。

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というわけで、1回のトリックだけで勝者は決まるわリーダーは変わるわ、ランクの強弱は変わるかもしれないわ、あげくトリックの勝者が持ち越される可能性まであるのだ。コントロールができないわけではないが、手札が配られた時点でゴールを見据えることはほぼ不可能だろう。また、ゲーム上とても重要なリーダーの権利移行が直感的ではないので、別途マーカーを使ってトリック中の暫定次期リーダーも示すようにしないとアタマが追い付かない。
変動する各種要素の中で、臨機応変に戦略を考えなければならないのはわかるのだが、運用的な難しさと、戦略を考える難しさが掛け算になってしまい、それを楽しむにはなかなか敷居が高い。いろいろな意味で、難しすぎるのだ。
かつてドリス&フランクが「ミュー&メアー」で収録していた(後に4 in 1でも収録している)ミューというゲームでも同じ印象を受けたことがある。それぞれの要素はしっかりと意図があって考えられているのだが、難しすぎて、楽しむ域まで進もうとはなかなか思えないのである。

【評価】
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【所感まとめ】
非常に綺麗で豪華なコンポーネントに、フラットでおシャレなイラスト、魅力的なテーマ。誰でも引き付けられてしまいそうなゲームです。が、その内容はまさに変態トリックテイクであり、難易度もかなり上級の部類。カウンティングもやることが望ましい内容です。ゲームの初心者や、ライトなゲームがお好みの場合、このゲームの意図を楽しむのはちょっとハードルが高いように思います。我こそは変態トリテ好きという強者のみなさん、チャレンジしてみてはいかがでしょうか。
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