BG紹介:二ムズライヒ
『絵が気持ち悪い参加型ダウト』
つい最近ツォッホが「ヤク」というゲームを出したが、そのゲームでも採用されていたルールに「自分の手札を参考に、あるアイコンが全体で何個あるかを推測する」タイプのゲームがある。基本的にはブラフゲームであり、ライズアップしていくビット値に対してどこまではったりをかましたり本当に都合できたりするか、また、そのブラフを見抜けるか、というのが面白さのベースとなるシステムだ。
有名どころではクニツィアの「サギ師」がこれにあたるが、今日はもうちょっとマイナーなデザイナーによるちょっとした亜流を紹介したい。ゴルトジーバーによる90年代後半の小箱ゲーム「二ムズライヒ」だ。

もうこのブログではお馴染みのやや嵩張るゴルトジーバー小箱。
収納の中から腕が出ているイラストは意味が良くわからないが、このゲームのイラストはすべてチョイグロな上に難解で、正直僕のボキャブラリーのどの棚にも収まらないのでコメントしづらい。どれも何かしらの元ネタがあるのだろうと思う。

中身。カードは6つのアイコンから描かれたものがベースになっている。描かれているアイコンは6種類だ。
また、カード以外にはチープなチップが付属しており、これを探偵チップと呼ぶ。
まずはカードを各自に6枚ずつ配り、伏せてそれぞれの山札とする。各プレイヤーはこの山札のカードをすべてなくすことが目標である。
また、6種類のアイコンを示すアイコン代表カードが入っているので、それを適当にテーブル上に並べておく。これはアイコンの強弱を表すもので、後のビットアップの時に参照することになる。

ラウンドが始まったら自分の山札の一番上をめくる。
スタートプレイヤーから始め、アイコンを指定し、それが全体に何個あるかをビットする。
以降に手番が回ってきたプレイヤーは、例の如くその個数(ビット)を上げていかなければならない。ただし、おなじ個数でもアイコンが前の宣言の物よりも強い立場にあるものであれば許される。
このゲームでやっかいなのは、先ほども言及した通りイラストが意味不明なので、色を宣言するほかないことである。別にそれでもゲーム性は変わらないが、見た目に対してシラケたやりとりになることは、ちょっと想像してもらえば容易におわかりいただけると思う。
ということで、直前のプレイヤーの宣言が嘘だと思ったら例の如くダウトをするのだが、ここに「二ムズライヒ」のオリジナル要素が介入する。ダウトをしたプレイヤー、されたプレイヤー、だけでなく、他のプレイヤーもどちらかに加担をしなければならないのだ。

イイね!
もしダウトが正解であると思うのであれば、せーののタイミングでこんな感じ。

イクナイね!
もしダウトが不正解であると思うのであれば、せーののタイミングでこんな感じ。
全員で答え合わせをし、主張が正解だったプレイヤーは自分のカードを捨てることができる。間違いだったプレイヤーは自分のカードを山札の下に戻す。
こうしてダウト宣言が行われる毎に全員にディスカードのチャンスが訪れるというわけである。
あ、忘れそうだった。

こんなものもあった。
これを使うことで、他プレイヤー2人のカードを覗けるというもの。
うーむ。
【評価】

【所感まとめ】
ダウトを全員参加型にすることでスピーディーでパーティーな舵取りがされているように思います。が、絵が気持ち悪くて意味が分からないのと、やはりこの手のゲームは情報がほとんどないので多人数でやるほど中身がなくなっていきますよね…。
つい最近ツォッホが「ヤク」というゲームを出したが、そのゲームでも採用されていたルールに「自分の手札を参考に、あるアイコンが全体で何個あるかを推測する」タイプのゲームがある。基本的にはブラフゲームであり、ライズアップしていくビット値に対してどこまではったりをかましたり本当に都合できたりするか、また、そのブラフを見抜けるか、というのが面白さのベースとなるシステムだ。
有名どころではクニツィアの「サギ師」がこれにあたるが、今日はもうちょっとマイナーなデザイナーによるちょっとした亜流を紹介したい。ゴルトジーバーによる90年代後半の小箱ゲーム「二ムズライヒ」だ。

もうこのブログではお馴染みのやや嵩張るゴルトジーバー小箱。
収納の中から腕が出ているイラストは意味が良くわからないが、このゲームのイラストはすべてチョイグロな上に難解で、正直僕のボキャブラリーのどの棚にも収まらないのでコメントしづらい。どれも何かしらの元ネタがあるのだろうと思う。

中身。カードは6つのアイコンから描かれたものがベースになっている。描かれているアイコンは6種類だ。
また、カード以外にはチープなチップが付属しており、これを探偵チップと呼ぶ。
まずはカードを各自に6枚ずつ配り、伏せてそれぞれの山札とする。各プレイヤーはこの山札のカードをすべてなくすことが目標である。
また、6種類のアイコンを示すアイコン代表カードが入っているので、それを適当にテーブル上に並べておく。これはアイコンの強弱を表すもので、後のビットアップの時に参照することになる。

ラウンドが始まったら自分の山札の一番上をめくる。
スタートプレイヤーから始め、アイコンを指定し、それが全体に何個あるかをビットする。
以降に手番が回ってきたプレイヤーは、例の如くその個数(ビット)を上げていかなければならない。ただし、おなじ個数でもアイコンが前の宣言の物よりも強い立場にあるものであれば許される。
このゲームでやっかいなのは、先ほども言及した通りイラストが意味不明なので、色を宣言するほかないことである。別にそれでもゲーム性は変わらないが、見た目に対してシラケたやりとりになることは、ちょっと想像してもらえば容易におわかりいただけると思う。
ということで、直前のプレイヤーの宣言が嘘だと思ったら例の如くダウトをするのだが、ここに「二ムズライヒ」のオリジナル要素が介入する。ダウトをしたプレイヤー、されたプレイヤー、だけでなく、他のプレイヤーもどちらかに加担をしなければならないのだ。

イイね!
もしダウトが正解であると思うのであれば、せーののタイミングでこんな感じ。

イクナイね!
もしダウトが不正解であると思うのであれば、せーののタイミングでこんな感じ。
全員で答え合わせをし、主張が正解だったプレイヤーは自分のカードを捨てることができる。間違いだったプレイヤーは自分のカードを山札の下に戻す。
こうしてダウト宣言が行われる毎に全員にディスカードのチャンスが訪れるというわけである。
あ、忘れそうだった。

こんなものもあった。
これを使うことで、他プレイヤー2人のカードを覗けるというもの。
うーむ。
【評価】

【所感まとめ】
ダウトを全員参加型にすることでスピーディーでパーティーな舵取りがされているように思います。が、絵が気持ち悪くて意味が分からないのと、やはりこの手のゲームは情報がほとんどないので多人数でやるほど中身がなくなっていきますよね…。
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BG紹介:悪戯カエル
『どこがカエルで悪戯なのか…』
ゴルトジーバーの10年ほど前のゲームで「悪戯ガエル」なるものがある。日本ではあまり見かけないゲームだが、ゴルトジーバーの小箱ゲームの中では(おそらく人気がないため)、比較的今でも入手がしやすいゲームと言えるだろう。

やや大振りなゴルトジーバー箱に、カエルがクラゲのスカートをめくるようなイラストが描かれている。説明書には明確にテーマが記載されており、池で悪戯のかぎりを尽くすやんちゃなカエルたちがいて、それを止められるのはコウノトリなんだとかどうとか。
このテーマとゲームのどこがリンクしているのか全く分からない。
内容物は、悪戯カエルカードと、それを置く場所となる生息地カード。さらに得点となるハエチップが入っている。
ハエチップは裏面にカエルの卵が描かれており、その数が得点ということになっている。チップを獲得してもゲームが終了するまで何点取っているかわからないよというやつだ。
このゲームは前半と後半に分かれており、前半はカエルカードを自分の前に増やしていくフェイズ。
後半は自分の前にいるカエルカードを場に出し切るフェイズである。

カエルを集めよ!
前半では、自分の前に並んでいるカードを0枚~2枚、対応する生息地に捨てて、捨てた数+1枚のカードを受け取り、自分の前にならべる。(つまり、手番を終える毎に自分の前のカードが増えていく)
自分の前にカエルを並べるときも、生息地毎に並べておかなくてはならない。また、各生息地に4種類ずつあるマークについて、同じマークが連続したら得点としてハエチップをもらうことが出来る。
また、コウノトリカードはどの生息地にでも捨てることができ、コウノトリのいる場所にはカエルカードをプレイできなくなる。

カエルを捨てよ!
後半では、自分の前に並んでいるカードを手番につき最大4枚まで、生息地に捨てていくのだが、この時も対応する生息地に捨てなければならないルールは同一である。ただし、連続して同じマークのカードは捨てられない。つまり、前半では同じマークを続けることで得点を得ることが出来たが、後半ではそれがあだになるのだ。
後半はコウノトリカードが常に2か所置かれている状況になるため、自分でコウノトリを持っていないと、捨てるカードの制限を強く受けることになる。前半で他のプレイヤーの邪魔をしたいのはやまやまだが、後半のフットワークをよくするためにほどほどが肝心だ。

誰かがすべてのカードを生息地に戻したらゲーム終了。
得点は、自分のハエチップの裏に示されている卵の数と、他プレイヤーの前に残っているカードの合計値になる。
プレイ人数によって得点バランスが変わってくるが、ほとんどの場合余ったカードによる得点の方が大きくなるだろう。まったくハエチップを取らずに勝つのは厳しいだろうが、コウノトリの使い方はそこを意識するべきだろう。
【評価】

【所感まとめ】
シンプルですが、深みはあまりないかもしれません。やるべきことは想像以上に明白で、それ以外の手を打って勝てるようなコントロールはしにくいように思います。後半ではコウノトリの下にどのマークのカードが埋まっているかを覚えておいた方が良いので、若干メモリーゲーム的なところもあります。
ゴルトジーバーの10年ほど前のゲームで「悪戯ガエル」なるものがある。日本ではあまり見かけないゲームだが、ゴルトジーバーの小箱ゲームの中では(おそらく人気がないため)、比較的今でも入手がしやすいゲームと言えるだろう。

やや大振りなゴルトジーバー箱に、カエルがクラゲのスカートをめくるようなイラストが描かれている。説明書には明確にテーマが記載されており、池で悪戯のかぎりを尽くすやんちゃなカエルたちがいて、それを止められるのはコウノトリなんだとかどうとか。
このテーマとゲームのどこがリンクしているのか全く分からない。
内容物は、悪戯カエルカードと、それを置く場所となる生息地カード。さらに得点となるハエチップが入っている。
ハエチップは裏面にカエルの卵が描かれており、その数が得点ということになっている。チップを獲得してもゲームが終了するまで何点取っているかわからないよというやつだ。
このゲームは前半と後半に分かれており、前半はカエルカードを自分の前に増やしていくフェイズ。
後半は自分の前にいるカエルカードを場に出し切るフェイズである。

カエルを集めよ!
前半では、自分の前に並んでいるカードを0枚~2枚、対応する生息地に捨てて、捨てた数+1枚のカードを受け取り、自分の前にならべる。(つまり、手番を終える毎に自分の前のカードが増えていく)
自分の前にカエルを並べるときも、生息地毎に並べておかなくてはならない。また、各生息地に4種類ずつあるマークについて、同じマークが連続したら得点としてハエチップをもらうことが出来る。
また、コウノトリカードはどの生息地にでも捨てることができ、コウノトリのいる場所にはカエルカードをプレイできなくなる。

カエルを捨てよ!
後半では、自分の前に並んでいるカードを手番につき最大4枚まで、生息地に捨てていくのだが、この時も対応する生息地に捨てなければならないルールは同一である。ただし、連続して同じマークのカードは捨てられない。つまり、前半では同じマークを続けることで得点を得ることが出来たが、後半ではそれがあだになるのだ。
後半はコウノトリカードが常に2か所置かれている状況になるため、自分でコウノトリを持っていないと、捨てるカードの制限を強く受けることになる。前半で他のプレイヤーの邪魔をしたいのはやまやまだが、後半のフットワークをよくするためにほどほどが肝心だ。

誰かがすべてのカードを生息地に戻したらゲーム終了。
得点は、自分のハエチップの裏に示されている卵の数と、他プレイヤーの前に残っているカードの合計値になる。
プレイ人数によって得点バランスが変わってくるが、ほとんどの場合余ったカードによる得点の方が大きくなるだろう。まったくハエチップを取らずに勝つのは厳しいだろうが、コウノトリの使い方はそこを意識するべきだろう。
【評価】

【所感まとめ】
シンプルですが、深みはあまりないかもしれません。やるべきことは想像以上に明白で、それ以外の手を打って勝てるようなコントロールはしにくいように思います。後半ではコウノトリの下にどのマークのカードが埋まっているかを覚えておいた方が良いので、若干メモリーゲーム的なところもあります。
BG紹介:ヴァンパイア
『吸血ミニオン首チョンパ大作戦』
クニツィアの古いゲームに「ヴァンパイア」という小箱ゲームがある。今はなきゴルトジーバー社からリリースされたもので、まがまがしいゴシックホラーのイラストは小箱ゲーム界にはあまり例がなく、いい意味で珍品感を出している。

ゴルトジーバー小箱はAmigoなどに比べて若干ファットだが、箱質は良い。クニツィア×ゴルトジーバーという組み合わせは、他に「カッツェンジャマーブルース(酔いどれ猫のブルース)」がある。
ゴルトジーバーは個人的には印象の良いメーカーで、小箱ゲームでも良作が多い。
今は無くなってしまったメーカーだが、もしオークションで見かける事があったら注目してみてほしい。

黒めのカードがたんまり入っている。経験上、黒いカードは臭う印象があるのだが、鼻を近づけてみても妙なインク臭さはなく、若干懐かしいにおいがする程度だった。クニツィアの匂いだろうか。
イラストは評価が大きく分かれるところだろう。実に懐かしいB級のゴシックホラーテイストでヴァンパイアが描かれている。しかも微妙に作家の癖みたいなものが感じられる歪さがあり、「気持ち悪い」という人も多かろうと思う。
しかし、カジノロワイヤルではこの微妙なゴシックホラー絵を高く評価したい。
この実に微妙なゴシックホラー絵は時代によって描かれたものであり、今マネをしようと思ってもなかなか難しいように思う。そんな絵だからこそ、説得力のあるゴシックホラーがまかり通っている気がするのだ。
まぁいいや。ゲームを始めよう。
このゲームにおいてプレイヤーはヴァンパイア・ハンターである。ヴァンパイアじゃない。それを狩る側だ。
しかも圧倒的に強い。強すぎてヴァンパイアの数がどれだけ増えようが、屁でもないのである。
そんな剛腕ハンターによる”首集め”が本ゲームのテーマだ。

ゲームは手番制で、自分の番が回ってきたら山札からカードを引くか、テーブルに設置された街からカードを取るかする。
山札からの場合はカードを2枚引き、1枚は手札にして、もう1枚は街に放流しなければならない。このゲームのヴァンパイアの雑魚さを考えると、アユの放流に似ているかもしれない。
もしそれをしたくない場合は、手札のヴァンパイアカードで同じ色を3枚以上組み合わせて得点化しなければならない。同じ種類のヴァンパイアをコレクトしてまとめて首チョンパするという事らしい。

吸血鬼をしょっ引け!
街からカードを取る場合は、その場所に置かれているカードを全て取る。そして、その後は必ず得点化(首チョンパ)しなければならない。別に取った種類のカードを得点化する必要はないので、溜め込むために取ってもよい。
なぜ溜め込む必要があるかというと、各プレイヤーが得点化できるセットは各色につき首チョンパ1回分と決まっているのだ。一度首チョンパした色をもう一度首チョンパしてもよいが、足し算はされず、差し替わるだけである。

山札がなくなるか、誰かが6色全てで首チョンパをしたら即座にゲームは終了する。
この時点で各自が首チョンパしている数(1首1点)を数えて勝負する。
のだが、各色毎に最も獲得数の少ないプレイヤーは、その色については0点になってしまう。
勝ち逃げしようとじゃんじゃん首チョンパしたところで、0点になっては勝てないという仕組みだ。(とはいえ、この効果はプレイ人数が多いとあまり働かない。)
うーむ。見た目に好みは出そうだが、なかなか良いゲームである。
惜しいことに、本作はクニツィア殿の作品には珍しく、再販されていない。
もしこれを俺流にリメイクするのであれば、”首を集める”という偏屈な部分を残して「PEZコレクター」というテーマにしたいと思う。スーパーに行ってはPEZを買い、ファンシーショップに行ってはPEZを買い、自分のショーケースに並べて得点化するのだ。森永さんよろしくお願いします。
【評価】

【所感まとめ】
かつてのクニツィアらしい、クニツィアゲームです。その中でも軽めの方でしょう。
多作ぶりは現在も変わっていませんが、この頃のシンプルな駆け引きが個人的には一番好きですね。カジュアルに遊べるゲームです。
◆クニツィアをやりましょう
クニツィアの古いゲームに「ヴァンパイア」という小箱ゲームがある。今はなきゴルトジーバー社からリリースされたもので、まがまがしいゴシックホラーのイラストは小箱ゲーム界にはあまり例がなく、いい意味で珍品感を出している。

ゴルトジーバー小箱はAmigoなどに比べて若干ファットだが、箱質は良い。クニツィア×ゴルトジーバーという組み合わせは、他に「カッツェンジャマーブルース(酔いどれ猫のブルース)」がある。
ゴルトジーバーは個人的には印象の良いメーカーで、小箱ゲームでも良作が多い。
今は無くなってしまったメーカーだが、もしオークションで見かける事があったら注目してみてほしい。

黒めのカードがたんまり入っている。経験上、黒いカードは臭う印象があるのだが、鼻を近づけてみても妙なインク臭さはなく、若干懐かしいにおいがする程度だった。クニツィアの匂いだろうか。
イラストは評価が大きく分かれるところだろう。実に懐かしいB級のゴシックホラーテイストでヴァンパイアが描かれている。しかも微妙に作家の癖みたいなものが感じられる歪さがあり、「気持ち悪い」という人も多かろうと思う。
しかし、カジノロワイヤルではこの微妙なゴシックホラー絵を高く評価したい。
この実に微妙なゴシックホラー絵は時代によって描かれたものであり、今マネをしようと思ってもなかなか難しいように思う。そんな絵だからこそ、説得力のあるゴシックホラーがまかり通っている気がするのだ。
まぁいいや。ゲームを始めよう。
このゲームにおいてプレイヤーはヴァンパイア・ハンターである。ヴァンパイアじゃない。それを狩る側だ。
しかも圧倒的に強い。強すぎてヴァンパイアの数がどれだけ増えようが、屁でもないのである。
そんな剛腕ハンターによる”首集め”が本ゲームのテーマだ。

ゲームは手番制で、自分の番が回ってきたら山札からカードを引くか、テーブルに設置された街からカードを取るかする。
山札からの場合はカードを2枚引き、1枚は手札にして、もう1枚は街に放流しなければならない。このゲームのヴァンパイアの雑魚さを考えると、アユの放流に似ているかもしれない。
もしそれをしたくない場合は、手札のヴァンパイアカードで同じ色を3枚以上組み合わせて得点化しなければならない。同じ種類のヴァンパイアをコレクトしてまとめて首チョンパするという事らしい。

吸血鬼をしょっ引け!
街からカードを取る場合は、その場所に置かれているカードを全て取る。そして、その後は必ず得点化(首チョンパ)しなければならない。別に取った種類のカードを得点化する必要はないので、溜め込むために取ってもよい。
なぜ溜め込む必要があるかというと、各プレイヤーが得点化できるセットは各色につき首チョンパ1回分と決まっているのだ。一度首チョンパした色をもう一度首チョンパしてもよいが、足し算はされず、差し替わるだけである。

山札がなくなるか、誰かが6色全てで首チョンパをしたら即座にゲームは終了する。
この時点で各自が首チョンパしている数(1首1点)を数えて勝負する。
のだが、各色毎に最も獲得数の少ないプレイヤーは、その色については0点になってしまう。
勝ち逃げしようとじゃんじゃん首チョンパしたところで、0点になっては勝てないという仕組みだ。(とはいえ、この効果はプレイ人数が多いとあまり働かない。)
うーむ。見た目に好みは出そうだが、なかなか良いゲームである。
惜しいことに、本作はクニツィア殿の作品には珍しく、再販されていない。
もしこれを俺流にリメイクするのであれば、”首を集める”という偏屈な部分を残して「PEZコレクター」というテーマにしたいと思う。スーパーに行ってはPEZを買い、ファンシーショップに行ってはPEZを買い、自分のショーケースに並べて得点化するのだ。森永さんよろしくお願いします。
【評価】

【所感まとめ】
かつてのクニツィアらしい、クニツィアゲームです。その中でも軽めの方でしょう。
多作ぶりは現在も変わっていませんが、この頃のシンプルな駆け引きが個人的には一番好きですね。カジュアルに遊べるゲームです。
◆クニツィアをやりましょう