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紹介:ワイルドバイキング・カードゲーム

今年もHABAは小箱カードゲームを多数リリース予定。
中にはオリジナルもあるが、やはり多いのが人気タイトルのカード版。
今回紹介する「ワイルドバイキング・カードゲーム」は、最近のHABAヒット作であるワイルドバイキングシリーズのコンパクト版だ。

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HABAの小箱カードゲームは、実をいうとAmigoサイズよりも少し大きい。
縦横5ミリくらいの差だが、積み重ねると少し出っ張るのだ。

さて、今回の「ワイルドバイキング・カードゲーム」。
その内容はこれまでのシリーズ「ワイルドバイキング」、「ワイルドバイキング・ボードゲーム」とほぼ同じである。
ゆえに、これさえ持っていれば…なんてことはあったりなかったり個々の判断にゆだねる。
ルールはあまり詳しく説明しないので、詳細は上のシリーズタイトルのリンク先で確認してほしい。

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中身。
ちなみにボックスイラストもそうなんだけど、イラストは基本的にシリーズ作品からの使い回しである。
カードに至っては初代「ワイルドバイキング」とまったく同じもの。しかしこれは「ワイルドバイキング・ボードゲーム」の紙質が思わしくなかったことを思うと、むしろホッとする要素である。

その他、新たな要素としてバイキング駒が登場した。
まぁほとんど意味はないんだけど、HABAの小箱カードゲームは何かしら木のアイテムを入れてくれるのがうれしい。

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ご覧のとおり、これまでのシリーズとほぼ変わらない見た目。
村に帰ってくるロングシップ(バイキングの船)を迎え入れて、その分け前を手札を使って競り争う。

ただ、これまでのシリーズでは毎手番振るサイコロによって各色の船に財宝が積まれるという仕様だったが、カードゲーム版では最初から積んでいるお宝の量が決まっている。ロングシップカードの右上の数字がそれだ。

サイコロで村が出るたびに船が到着し、お宝争奪戦を行う。

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競りに使用できるのは船の色に対応するカードだけ。
一番高値を出したプレイヤーがその船をもらうことができる。
今回もカードの補充は基本的に全員共通であるため、使いすぎは禁物。
唯一、ヴァイキング駒を持っているときにヴァイキングカードの出目を出すと、自分だけがカード補充できる。

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ちなみに今回のネッシーは食べた船を返してくれることはせず、飲み込んだまま。
サイコロでネッシーが出たら単に船の山札から1枚が失われるだけだ。

この効果に加え、これまでのシリーズと比較して船が到着する機会も頻繁であるため、かなり短い時間でゲームが終了する。うん。でもこのくらいでいいかも。

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最後に自分のもらった船カードの価値を足して一番だった人の勝ち。まぁ、いつもどおりなわけ。
カードの補充に若干のバリエーションが加わり、お宝の積み込み作業が無くなった。そんな感じのコンパクト版である。

【所感】★★★★★★★☆☆☆
カードゲーム版になっても、競りゲームの入門書として健在です。じゃらじゃらと宝石がたまる楽しみは無くなりましたが、ルールの面白さはまったくと言っていいほど同じです。まだシリーズ作を持っていないのなら、大人にもおすすめできます。
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カーズ2★★☆☆☆

2012年公開の予定が1年早められた「カーズ2」。
本ブログでも長々推してきたタイトルがついに本日より全国公開である。

◆カーズ2 ★★☆☆☆
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ウ、ウソだろ……。まさかの駄作に失意の涙。

舞台は前作から5年後。
新しいエコ燃料のPRグランプルに参加することになったマックイーンとその仲間たち。そしてそのグランプリの裏に潜む陰謀とスパイたちの活躍を描いたアクション長編アニメ。
主人公はマックイーンからメーターに変更。2人の友情をテーマにスパイキッズ張りの大騒動が巻き起こる。
………
……


まぁ、そんなところです。
あまりに脚本がふにゃふにゃ過ぎてそれ以上説明するのがくだらなく思える。

ショック。あまりにショックである。
映画を作らせたら最高峰だったピクサーが、どうしてこんなものを出したのか、まったく想像できない。
ピクサー映画から制作愛を感じなかったのはこれが初めてだ。

吹けば飛んでしまうような味の薄い脚本に、色付けの浅いキャラクター。メリハリなく起承転と進み、驚くほど意外性のない結末で締めくくられる。スパイシーンも冒頭以外はこだわりが感じられず、頼みのレースシーンはほとんど放棄されて尺自体が短い。その内容もこだわりぬいた前作のNASCAR中継とは比べ物にならぬほどお粗末。しかもグダグダで終わるというトドメ付き。

盛り込まれたすべての要素が中途半端で形にすらなっていない。
明らかに作りこまれていない。

エコ燃料はテーマかと思いきや偽物。スパイ映画は序盤だけ。レースは放棄。新キャラクターの魅力を伝えようとしない。
この映画はいったい何の映画なのか。メーターとマックイーンの友情はそうまで説明しないと伝わらないのか。

ハァ…。
実はこの映画、メーターが主人公だったスピンオフ「メーターのホラ話」の延長戦になっているのだ。あれは5分で一話が終わるから面白いのだが…。どうしてそれで長編を作ってしまったのか。
これではジャージャービンクスを主人公にしてスターウォーズを作るようなものだ。

ピクサー史上、初めての“面白くない”映画。
車大好きちびっこにならおススメできるが、場当たり的で散漫な脚本といい、映像以外は見るに堪えない粗末な代物である。ただただ残念。
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荒野のドゥーム~スプリングフィーバーがアウトローな件

今回のドゥーム評議会はレギュラーメンバーに加え、洋々雑記の…もしくはチーム豚小屋のと言った方が今はわかりやすいだろうか、ザ・hiroceanをゲストに招いての大評議会となった。

◆札狩り
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家康公が鷹狩りを好んだことは広く知られているそうで、そんな家康公が大好きだったという設定のダイスゲーム。
トランプとサイコロとその他マーカー類は自分で用意しなければならないチーパス仕様。なんで、見た目はまぁこんな感じです。
サー・カワカミがたまたまトランプを持っていて、サーhiroceanがたまたまイエサブでサイコロを買っていたという異常な巡りあわせに不気味さを感じながらプレイ。

毎回出てくる得点札に対して各自が使いきりの持ち札を提示し、持ち札の強さに応じた数のサイコロを振って最強のやつがそれを取るというシンプル博打ゲーム。+αでスート・数字の重複ボーナスがあるという感じ。
力の入れ所の探り合いと、ダイスのハプニングが楽しいゲーム。
ただコンセプトありきとはいえ、ゲームの楽しさって見た目から始まると思うので、この外見は致命的。チーパスがあるくらいなので、そういうコンセプトで楽しめる人もいっぱいいるだろうけど。
後、重複スート等のボーナス表がボードにあった方がいいかなと。

◆スプリングフィーバー Today's DOOM!!
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フリーゼ先生のライトなブラフ系カードゲーム。
全員共通の手札がぐるぐるまわり、通常は一番点の低いカードを自分が取らなければならないのだけど、しらばっくれて取らない。そしてダウトされる。を繰り返す。1周回ってくることでブラフを突き通せなくなる追い詰められ感は新鮮。
後、カードはとてもかわいい。ドイツではキッズゲーム扱いなのかな。

まぁしかし、コンポーネント上の重大な欠点があって、意識しなくてもそれが入り込んでくる……。
大人ならそれを加味して楽しむが吉、というところだろう。ゆえに本日一番イカレたゲームとして認定。

◆BANG!
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今大流行の正体隠匿系ゲームと言えば「BANG!」を置いて他にないだろう。
今回は第4版を使用したので個人ボード付の豪華仕様だ。(個人的には小箱のタイプをさがしているところ)

さすがに5人だと人数が少なすぎて一部機能しないカードがあったが、本ゲームの主人公である“ダイナマイト”の不合理はやはり楽しい。

ゲームは序盤に裏切り者オビ湾が倒れ、次いでアウトローhiroceanが殺された。
そのあとは貫録の保安官カワカミとその助手(らしい)タメラが協力し、アウトロー(と思われる)OECと激戦を繰り広げた。
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樽とビールでなかなか死なないアウトローOECのしぶとさに加え、保安官の前でダイナマイトが爆発するというアホ展開。最後はインディアーニがOECを始末して保安官勢の勝利。
前にやった時より今回は役割が生きてた。

◆コンパネロス
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革命をテーマにしたシンプルなカードゲーム。
強いものに巻かれるか、新たな旗を起こすか、逆襲に加わるか。
判断要素がウキウキドキドキする感覚は素晴らしい。
やんややんや言いながら遊ぶのが楽しいので人数は5人くらい推奨。
ライトなカードゲームとしておすすめ。

以上、参加者ご苦労でした。
                  May the DOOM be with you!
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紹介:メガスター

雑魚キャラのような容姿で有名なフリーゼ先生がAmigoから気まぐれにリリースした小物カードゲーム「メガスター」。
自身の2Fゲームズ以外からゲームを出すこと自体は珍しくなく、Amigo小箱という点では去年の「トリックマイスター」が記憶に新しい。今後も「フリーゼマテンテン2」がリリースされる予定である。

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「メガスター」はレコード業界をテーマにしたカードゲーム。
1ゲーム中に決算という名の順位変動は起こるものの、基本的にはゲーム終了のその瞬間を見越した立ち回り(けっこうなレベルで長期的な視野)が求められるため、複数回遊ばないとプレイ時間のほとんどをモンヤリした気持ちで過ごさねばならぬ曲者仕上げとなっている。
そのせいか「面白い」という評判はあまり聞かない。

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中身。
7種類のアーティストカードと、そのランク付けに使うCDカードの2種類。
エンボス加工はかなり薄め。2セット見たけどどちらも薄めだったのできっとほとんどがそうなんだろうと思う。
イラストはフリーゼご用達のマウラ・カルスキー先生によるもので、フリーゼファンのみにウケが良い仕様となっている。

さて、このゲームは先述のとおりレコード業界のランキングをテーマにしたゲームであるゆえ、もちろんテーブル上にはヒットチャートが並ぶのである。

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CDカードがより上にあるアーティストが上位。
右側に並んでいるのはそのアーティストの株券みたいなもので、このカードを出し入れしながら順位を変動させ、最終的にチャートの上位にいるアーティストの株券が高得点になるという仕組みである。
初期の株券はランダムに11枚配置され、手番ごとにプレイヤーが手札から1枚を配置し、1枚を取るのでこの枚数は不変である。

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手番になったらまず株券を1枚場にプレイする。ただしこのときプレイするカードは、前の手番の最後に自分の前に伏せておいたカードである。ゆえに、その場で出したいカードが出せるわけではない。(これは後述する決算のタイミングを予測できないようにする仕組みとなっている。)

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プレイされたカードはCDカードの左側に並べられる。
その後、手番のプレイヤーはCDカードの右側のカードから1枚を選んで取って手札に加え、さらに山札から1枚を手札に加える。そして手番の最後に、次の手番でプレイするためのカードを選んで自分の前に置くのだ。
2枚を補充して1枚をプレイするため、手番ごとに手札が1枚ずつ増えていく。

また、手番の最初にカードをプレイした時点で、CDカードの左側にカードが3枚たまったアーティストが出たら、全体の順位変動が行われる。
順位変動はトップのアーティストから順に行われ、CDカードの左側にあるカードの枚数分だけ上位に移動する。
つまり3枚で決算を起こしたアーティストは3位分上に上がるわけだ。
(その後、左側にあったカードは全て右側に移動する。)

これを繰り返していき、いつか山札が切れたとき、ちょうどすべてのプレイヤーの手札は16枚になる。
ここで最後の順位変動を行った後、手札(株券)の清算を行う。

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16枚あるカードの内、チャートで1位のアーティストは5点×枚数、2位のアーティストは4点×枚数……という具合に得点を計算し、最多のプレイヤーがレコード業界のトップトレーダーとして勝利する。

手札を出す(株を手放す)ことで対象のアーティストの価値が上がるという箇所だけ発送が逆だが、それ以外は計算の付きにくい株ゲームと言っていい。ただ、マウラ先生のクドいイラストや、補充されるカードの1枚は山札からランダムという株ゲームらしからぬふざけた要素が、このゲームを「メガスター」という謎のヒットチャートゲームに仕立てている。

最初からゴールを目指して突き進むのは難しいので、序盤は山をはるなり万遍なくいくなりして、中盤以降で調整していくゲーム運びとなる。プレイ中は有利不利が明確に表れないのでイラストのネタに触れながら進行しないと淡々とした印象になりかねない。

【所感】★★★★★★☆☆☆☆
どのアーティストも見た目はクドイですが、このイラストと言い、ちょっと偏屈なルールと言い、フリーゼフリークなら持っておくべきアイテムです。
わぁーっおもしれー!みたいなことはほぼ起こりえないので、フリーゼに興味の無い方はわざわざ触れなくてもよいと思います。
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ハリーポッターと死の秘宝Part2★★★★☆

「ハリーポッターと賢者の石」を手に取ったのはもう何年前になるだろうか。
静岡にある有名ブックチェーンに「ライラの冒険」が入荷されたおよそ1か月後、賢者の石が鳴り物入りで山積みになったのを覚えている。

原作「ハリーポッター」はその後も順調に巻を進め、「アズカバンの囚人」で絶頂を極め、「炎のゴブレット」でハテナが浮かび、「半ケツのプリンス」で大暴落し、「死の秘宝館~熱海編」であらそうですかと終了した。

その責任はファンタジー史上でも稀にみる陳腐な大魔王によるところが大きいが、その悪行の中でも分霊箱大作戦はドロンジョ一味にも劣るベタな発想であった。

とは言え10年7巻も続いてきた物語が完結する一作であるからして、これまでのエピソードを半ば無理矢理この巻に帰結させている。まるで既出ボスを魔王城に再集結させるラスボスのようだが、とにかくJKローリングの意気込みを感じる力作となっているわけだ。

そんなこんなで僕の原作に対する総合評は大変思わしくないわけだが、後半になるとアクションシーンが多くなるこのシリーズの特質上、映画的には魅せやすくなってきているわけで、実はちょっぴり期待して観に行った次第である。

※ちなみにPart1のレビューはこちら

◆ハリーポッターと死の秘宝Part2★★★★☆
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原作より数段おもしろい
過去シリーズをチャラにできるグランドフィナーレ


再びヴォルデモートの恐怖に屈した魔法界。
同じくヴォルデモートに支配された魔法学校ホグワーツでは、死喰い人となったセブルスが校長の座を次いで生徒を統制していた。

一方、ヴォルデモート唯一の弱点である分霊箱を破壊する旅に出ている名探偵ハリーとその一行は、グリンゴッツの地下金庫に次なる分霊箱があると推理し、ゴブリンと取引をして忍び込む。

見事分霊箱を破壊してみせた名探偵ハリー。
ヴォルデモート専用テレパスによりその他の分霊箱のありかもわかった。
レイブンクローの髪飾り、ペットの蛇、そして……
セブルスの記憶を覗き、真実を知ったハリーは決着をつけるためにヴォルデモートと対峙する。

最強の杖“ニワトコの杖”を持つヴォルデモートに対するハリーの決意とは!?


いやはやお疲れ様でした。
監督は変わったものの、主要キャストの3人を変えずにこの大長編を終わらせたことは素晴らしいと思う。かわいらしい男の子から見事なおっさん面に成長したラドクリフ君の姿に、積もる想いが抑えきれない人もいるだろう。

そうしたキャスティングの苦労に見合うだけのVFX的派手さに、ジョン・ウィリアムズの劇伴もついている。シリーズ8本目にあたるこの映画版最終話は盛り上がるべくして盛り上がる内容となっていた。
筋書きに若干の省略はあるものの、映画向きにデフォルメされた脚本も小気味良く、着地点がうまく表現出来ていなかった7本目までとは比較にならぬほど良い。

正直を言って、これ以上「死の秘宝」を面白く見せるのは不可能だろうと思うくらい、ベストが尽くされていると思う。

また、“ハーマイオニーの胸アピールキャンペーン”も同時開催されており、エマ・ワトソンのセクシー広告としても十分に機能している。
狙うはホラーかサスペンスか。
あんなに可愛かったハーマイオニー嬢の次回作に、セクシーシーンを期待してしまうダメな大人に育った自分に満足して今日はぐっすり寝れそうである。
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紹介:ヤギの愛

ギュンター・ブルクハルツのヤギシリーズ第2弾「ヤギの愛」。前作に続いてトリックテイクを簡略化したライトなゲームで、それでいて嫌がらせが可能なのも前作と同じである。
トリックテイクの上級版と言えば、「Wizard」や「七つの印」のように勝利するトリック数をあらかじめ予想するという予知系システムがあるが、「ヤギの愛」は前作のライトさを保ちながらこの予知系に果敢に挑んだ意欲作である。(大袈裟に言ってみました)

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Amigo小箱なのは変わらず、パッケージイラストも前作と似た構成。
この後「ヤギの王様」という、同作者の「銅鍋屋」に似たゲームをリリースしており、このブログでも紹介済みである。(お勧めはしない)

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中身
前作「ヤギ戦争」も可愛いヤギ駒が入っていてうれしかったが、今回はこんなにたくさんの物が詰められている。
点数ボードと、それに付随して使用する個人予想パネルが特に目立つアイテム。
これだけコンポがあるならもう1つ2つ箱サイズを上げようと考えたりしそうなものだが、小箱ゲームで抑えてくれたところは高く評価できる。素晴らしい。

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カードの構成は前作にそっくりだが“コスプレ率”が急上昇しており、見ていて楽しいカードが多い。主人公はゾロのようだ。

前述したとおり今回もスートがないトリックテイク。
ただし予知系と言われる上級トリックテイクのシステムを採用している。
どういうことかというと……

配られた8枚の手札で8回のトリックをやったら、自分は何回トリックに勝つことができるのか(もしくは何点とるか)という予想を、カードが配られた時点で宣言する。
そしてその宣言どおりになるかならないかで点数が与えられる。
というシステムである。

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ということで、最初に予想タイム。
このゲームの場合はトリック数ではなく、トリックで獲得した点数を予想する。
予想方法は自分の予想パネルを点数ボードにくっつけることで行う。
予想パネルの各辺は点数ボードの列に合致するようにできているので、これをくっつけることで予想の範囲を示せる。
予想パネルのハートの数は予想が的中したときの勝利点。長い辺は勝利点が低く、短い辺は勝利点が高い。

また、他の人の予想パネルと重なってはいけないところも味噌である。予想なのに早い者勝ちなのだ。

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さて、ようやくトリックの説明だが、これは前作とほぼ同じ。
スートなしの数字勝負で、強かったプレイヤーがその場のカードを獲得。
取ったカードの点数分だけボード上の自分のヤギ駒を登らせる。

ただし!このトリックの点数の算出方法がヘンテコ。
これまではカードの横に書かれたヤギマークの数が点数だったが、今回は『ヤギマークの数+プレイされたカードの中でもっとも小さい数字』が点数になる。
なんと大味な!

ヤギマークの数なんて些細なものである。もっとも小さい数字を出したやつのカード如何で点数は大幅に振れる。
つまるところ予想なんか目印程度でしかない。おおよその目途をつけて、後はプレイヤー同士で突きあいながら着地点を目指す。まじで勝とうと思ったら手番順の計算をするとよいだろうが、カード使いきりなのでどうにもならん時はならん。
邪魔が入るカーリングと言った感じ。

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ってかんじで点数が入り、ヤギが登っていく。
上写真の状態では青は今範囲内なのでこのまま行きたい。赤はすでに予想範囲を超えてNG。黄色は最高点を超えるべくもっとトリックが取りたい。という状況である。

実際にやるとカードの数字による点数突き上げが計算できなすぎてパーティーゲームみたいになる。好き好きかな。

【所感】★★★★★★★☆☆☆
まずはこのコンポ類を小箱ゲームに無理なく詰め込んだところを褒めてあげたいです。ルールは簡略ながら、トリックテイクの上級要素に踏み込んだのもえらいなと。ただ本文に書いた通り、ゲーム中は強烈な不確定要素が襲ってきますので、軽い気持ちで遊ぶが吉です。
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紹介:ヤギ戦争

通周りを中心に、なんだかんだで話題作が多いギュンター・ブルクハルト氏の連作“ヤギシリーズ”の第一弾がこれ、「ヤギ戦争」。
スートがないトリックテイクで誰でも短時間に遊べることが売りのライトな小箱ゲームである。

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いまやヤギシリーズ恒例のイラスト。
このロゴやフォント、パッケージのベース色は今後のシリーズにそのまま継承されていく。
今のヤギシリーズと言えばヤギが有名人のコスプレをしているのがデフォルトだが、まだこのころは普通のヤギが多かった。どうでもいいけど。

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中身。
通常の数字カード(もちろんエンボス)以外に島カードがあり、こちらはエンボスもされていなければ訳あって角丸にもされていない。
また、かわいいヤギの小さな駒が入っている。

手札を8枚受け取ったらゲーム開始だ。

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ゲームの基本はスートの無いトリックテイク。
リードプレイヤーから順番に数字カードをプレイする。
もちろん数字の大きかったプレイヤーがトリックの勝者となり、すべてのカードを手に入れる。
このとき、カードの横に書かれているヤギマークがそのまま得点になる。

と、ここまでは要素を削りに削ったトリックテイクなわけだが、同時にシンプルな仕掛けが施されている。
トリックで最も弱いカードを出したプレイヤーは、島カードを1枚めくり、2つある島の破片の好きな方を選んで採用することができる。
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最初の島カードにはこんな感じでヤギ駒を置く。
島の破片にはそれぞれ数字が書いてあり、ヤギが乗っている島の方だけがこのラウンドでは適用される。
次のトリック以降は採用した方の破片をヤギが乗っている島にくっつけるように置く。

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こんな感じで島が完成していく。
ご察しの通り、これをやるのは4トリック目までである。
それ以降(残りの4トリック)は島カードはめくらない。

で、この島カードと数字はなんなのかということだ。
これ実は、数字の合計が今回のゲームで限度となる得点なのだ。
しかもこの点を超えると即ゲームオーバーである。

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という具合に、ゲームが終わった時の点数と島の限度点を比べて超えてなければOK。
カード運が悪くても、弱いカードを使って限度点を下げて自分サイズにしてしまおうという、そういうたくらみができるゲームなのである。

とはいっても、大目に勝たない限り、また島に小さい数字が連続しない限り、そうそうオーバーするものでもないので基本は勝ちに行く。その辺はライトに調整してある。
しかしカード運が悪くてもワクワクできるところは素晴らしい。

【所感】★★★★★★★☆☆☆
トリックテイクの入門にもならないかもしれないライトなゲームです。でありながら、得点限度システムによりちょっと意地悪な展開ができるところが良いですね。島の様子を見ながら立ち回る最初の4ラウンドが楽しいです。
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紹介:スモールワールド・アンダーグラウンド

やっとプレイできた「スモールワールド・アンダーグラウンド」。
プレイ感はもちろんスモールワールドをベースにしているが、雰囲気たっぷりの+αが聞いていてより雰囲気のあるゲームになった印象だ。
今回は「スモールワールド」との違いや、数ゲームプレイして印象に残ったパワーバッジ&種族などを中心に紹介したい。スモールワールドシリーズについては「リーダーズ」を除いてすべて紹介済みなので、基本的なルールなどは以下の過去記事を参照ください。
スモールワールド
スモールワールド拡張「スモールワールドの女神たち」
スモールワールド拡張「呪い!」
スモールワールド拡張「物語と伝説」
スモールワールド拡張?恐れることなかれ
スモールワールド拡張「ネクロマンサーの島」

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まさに「スモールワールドのアンダーグラウンド版です」というボックスアート。
まぁほんとに金かかってるよねDoWは。

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中身。スモールワールドシリーズ恒例の完璧ボックス仕様である。
タイルを抜いた後の型紙を内箱の下に重ねることで上箱との隙間が無くなり、中身が崩れなくなるのも同じ。
種族トレーが取り外し式なのも同じだ。
もうホントすばらしいですよ。ここの箱は。

ということで、さっそく内容の説明に入りたいと思う。
今回もプレイ人数に合わせて2人~5人まで専用のボード面がある。地形も草原がキノコ平原、山岳が暗闇山地、泥沼はそのままという感じで基本的には変わらない。
ただし山が山脈のようにボードを横断しているケースがあり、360度どの方向から入っても比較的フェアだった無印とはちょっと違うので注意したい。
さらに1点大きな違いが、“海”がなくなって“川”になったことだ。

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無印では条件をそろえた種族でないと海に入れなかったが、川はどの種族でも入ることができる。ただし、手番の最後の再配置では立ち退かなければならないので、勝利点を稼げないのだ。
唯一、クラーケンだけは立ち退く必要がなく勝利点も手に入る。
また、リザードマンは川をジャンプして征服を行えたり、バッジによっては隣接する川から勝利点を得るものなどもある。

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次に紹介するのは“モンスター”と“神秘タイル”だ。
無印では初期ボードに失われた種族が点々と散らばっていたが、今作では2枚組の“モンスター”が“神秘タイル”を守っているというファンタジーな設定になった。
2枚もあるので攻めにくくなったが、その代わりそこを征服すれば“神秘タイル”をめくることができる。

“神秘タイル”には“伝説の地”と“聖なるアイテム”の2種類があり、いずれも特殊なパワーでその場所を征服している種族を助けてくれる。
目立つところだけ紹介しよう。
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【聖なるアイテム】
◆あの一つしかない指輪
例のあの指輪である。
ただし火山に捨てに行く必要もないし、我を失うこともなく、ただ運んだ場所に隣接する種族から1勝利点を巻き上げる地味なアイテム。前線に運ばれるため、持ち主が変わりやすいところは雰囲気がある。

◆空飛ぶドアマット
例のあのマットである。
ご想像の通り、手番中一回だけ飛んで行ける。

【伝説の地】
◆生命の泉
この地を征服している種族は手番の初めにトークンを1枚手に入れる。
そんなに強くない。

◆極悪な五芒星
名前通り極悪な効果をもった伝説の地。
この地を征服したプレイヤーは悪鬼バルログの操作権を手に入れることができる。
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バルログが移動した先は無抵抗で空にされる。しかもトークンが2枚死ぬ。
どんなに防御を固めても一発である。
今回一番のお祭り的荒らし要素だ。

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そして最後に気になるのが新種族と新パワーだろう。
基本的には無印のアンダーグラウンド版みたいなものが多いけど、一部に新鮮なものもある。
以下、代表的なところだけ

【新種族】
◆インフェルノ
侵入できない底なし谷のひとつに火山を配置できる。
インフェルノが征服している地域が火山まで繋がっている限り、征服を行う時に誰もいないものとして侵攻できる。
恐るべし火山。近づきたくもない。バルログに次ぐ攻撃力だ。

◆カルト教団員
クトゥルフを呼び出す邪教集団。
毎回イカ魔王を移動させ、そこに隣接する地域を安く征服できる。しかもイカ魔王がいる場所は不可侵。盾にしてよし、攻めるによしだが、実はその両方を機能させるのは難しい。

◆アイアンドワーフ
地下に住むドワーフは優秀だった!?
坑道からシルバーハンマーを取り出し、それを侵攻時に自分のトークンとして使用できる攻撃派。山に籠る地上ドワーフとは大違いである。数も多く、シルバーハンマーを取り損ねることも少なかろう。

【新パワー】
◆魔法の
場に公開されている聖なるアイテムの能力を毎手番とっかえひっかえ利用できる魔法の布袋。
当然強さはまちまち。

◆不死身の
どんな種族でもエルフになれます。

◆転生する
自分の衰退した種族を、アクティブな種族に生まれ変わらせることができる神秘の技。
使い方が難しく、次の種族がどんなパワーを持っているかによって活き方が違うと思う。

と、ざっと紹介するとそんなかんじ。
公式でうたわれている通り「スモールワールド」無印シリーズと混ぜて遊ぶことができる。その場合、種族やパワーによっては効果を失うものもあるので、そこは省いて使えとのこと。
結局のところ種族選びのところで自然のバランスが働くようになってるから、とんでもないのがあっても大丈夫なゲームなんだけどね。

【所感】★★★★★★★★☆☆
スモールワールドを何回か遊び、すべての種族・パワーを知っているのであれば、このゲームを存分に楽しむことができるでしょう。無印をすっとばして遊ぶには少々要素が多いゲームです。
盛り込まれたファンタジーネタがわかるのもおそらくゲーマーがほとんどでしょう。
アンダーグラウンドの暗い雰囲気は出ているので、ヘビーSWプレイヤーも気分転換になると思います。
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コクリコ坂から★★★★☆

たぶんネタばれてはいないと思う。

◆コクリコ坂から★★★★☆


君には信じて歌える歌があるか

「ゲド戦記」で大いに苦しんだ二世監督、宮崎吾朗による長編映画第2作。
同名原作を父である宮崎駿が脚本化して望む、親子の合作でもある。

舞台は1963年の横浜。
コクリコ坂で下宿を営む松崎家の長女(海)と、同じ学園に通う行動派の青年(風間)を中心に、若者達の純朴な生き様とそれを支えた大人たちの想いを描いたヒューマンドラマ。

海は朝鮮戦争で亡くした父親のため、毎朝かかさず信号旗を挙げている。
毎日父親の船に乗り込み信号旗を見ていた風間は、自身が所属運営している学園新聞“カルチェラタン”でそれを詩にして掲載した。

詩の掲載を知った海は、部室棟の“洋館カルチェラタン”を守るための活動に参加するうち、風間と親しい仲になっていく。

ある日、下宿人の送別会で松崎家を訪れた風間は、海の亡き父親の写真を見る。
それ以降、風間は海と距離を置き始める……


僕が想像していたものよりも賑やかで、それでいて静かな映画だった。
「ゲド戦記」から心機一転してファンタジー色を一掃したように見えるが、いかにも楽しげなカルチェラタンとその住人達の姿、物語の帰結に至るドラマティックな展開は、とても綺麗にデフォルメされた印象が残る。

2作目を見て、ようやく吾朗監督らしさも見えてきた。
わざとなのか、それがいいのかわるいのかも判断が難しいが、“わかる人にしかわからないもの”の説明を割愛することが多い。
ガリ版の説明はしない。信号旗の説明はしない。“海”が“メル”と呼ばれる理由さえも説明しない。
でもそれが逆に気持ちよかったりするのだ。いちいち「ガリ版ってのはね…」なんて演出をされたら観ているほうは興ざめる。日常に当然のように存在するからこそ、記憶のそれになりうるのだ。
“海”が“メル”なのはフランス語変換“La mer”からだろう。これも単語を知らない限りご年配でないと察しにくい。(シャルル・トレネのLa merは1943年。季刊ラ・メールは93年終刊)
僕はこのさっぱりした切り捨て方が嫌いではない。

静かで、ノスタルジックで、生き生きとして、切ない。大人のための青春映画。
積み重ねた日常を想い、過去を想い、登場人物の心情を察する映画作りは、小津安二郎作品を連想させる。
未来を背負った大人が、まだ少年少女だった時代の、センチで清々しい話。吾朗監督が思う、顧みなければならない過去の記憶。

ピンと背筋を伸ばして合唱する少年たちの姿に、静かに目を覚まされるかのようだ。お前にはこうして、真っ直ぐ前を見て歌える歌があるのかと、そう聞かれている気がする。
苦難に飲まれることなく、前を向いて生きなさいとこの映画は語るのだ。

~諸君よ
 紺いろの地平線が膨らみ高まるときに
 諸君はその中に没することを欲するか
             (中略)
 ああ諸君はいま
 この颯爽たる諸君の未来圏から吹いて来る
 透明な風を感じないのか

           宮沢賢治「生徒諸君に寄せる」より
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オビ湾は外出しております

トゥデイはカーズ2の試写会のため、映画ネタでもなんでもない時限仕込み記事で埋めさせていただきます。まぁ、いつも仕込みなんだけど。

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今日は3D吹替試写会なのでレビューは字幕版を観てからになると思います。
ピクサーは吹替品質がずば抜けているので吹替でも問題ないと思いますが、一部のメタリックロゴが日本語ゴシックになったりするという点や、実際のレーサーが声優をやっているという点が異なります。

話題チェンジ
報告が相当遅くなりましたが、オビ湾農園はまっとうに出荷を始めております。

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ナースーです。

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マンピーです。

母さん僕は元気です。
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紹介:ウボンゴ・カードゲーム

KOSMOSのドル箱タイトル「ウボンゴ」が、今度はカードゲームになった。
デュエルやらミニやら何でもやってきたので、これが出ないわけがない。さすがに「ウボンゴ・タイル」はそのまま過ぎて出ないだろうけど。

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おなじみのウボンゴアートがAMIGO小箱サイズに。
イラスト的には初代ウボンゴに似ている。
しかしこのデザイナーはウボンゴだけで8種類も出してんのか。ケルトシリーズといい、大聖堂シリーズといい、KOSMOSはヒットしたらけっこう面倒見てくれるんだなぁと。

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中身。カードのみで全てエンボス加工。
カードは大きく3つの山に別けることが出来て、それがパズルの難易度に相当する。
カードには表裏があり、1-2、3-4、5-6の組み合わせになっている。
この数字はラウンド数を表しており、1ラウンド目なら1の面を、2ラウンド目なら2の面を使うという具合である。

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各ラウンド、まずは手札が9枚配られる。
これを自分の前にパズル的に組み合わせて出していくことで、手札を2枚までいち早く減らすことを目指す。
パズルは一斉にリアルタイムで行う。

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で、パズルのルールだが、これはとってもシンプル。
隣り合うカードのマークが2つ並んで一致していれば、くっつけておくことが出来る。
ただし、一致していようがいまいが3つマークが重なり合う形には出来ない。

とにかく早くカードを出して行き、最初に2枚まで手札を減らした人が「ウボンゴ!」で10点。それ以外の人はその時点で出していた枚数が得点。
これを6ラウンド続けるわけだ。


非常にライトな仕上りで、説明も30秒で出来る。3つ並んじゃいけないというルール以外はとりわけめんどくさい規則もない。

ただ余りにあっさりしすぎているので、ゲーム慣れしているメンバーなら“得点上位はレベルアップ&得点下位はレベルダウン”みたいなドラマティックなバリエーションがほしくなる。

【所感】★★★★★☆☆☆☆☆
非ゲーマー5人でのプレイしたのですが、その環境でちょうど良いライトさです。
ただし、得意不得意にはこれといったフォローを入れておらず、レベルが上がるごとにその差が広がるように出来てしまっています。遭えて複雑化しなかったのだと思いますが、ゲーマー勢なら“もう一工夫ほしい”と思ってしまうでしょう。
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紹介:武勇伝/BRAGGART

聞いたことのないデザイナー作で聞いたことのないメーカーからリリースされている謎のゲーム「武勇伝/BRAGGART」。
英雄が集まる(と言われている)酒場で今日も自慢話にふけるプレイヤー達。もっとも本当らしく、ケチの付けられない武勇伝を語り、ロード・オブ・武勇伝となれる口達者は果たして誰なのか。
今夜も熱いバトルロワイヤルが始まろうとしている。

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AMIGOカードゲームサイズ。
ボックスデザインはかなりしっかりしている。が、無名のメーカー「Spiral Galaxy Games」からのリリースである。 ネタとしか思えないメーカー名に親近感を感じ得ない。

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中身。全てカードで、ゲームの進行には基本的に関係ないものの、ストーリーを語っているフレーバー部分は日本語化シールを貼ってプレイすることを強くおススメする。
ちなみにカードはづるづるのエンボス加工。しかも1枚1枚が書き下ろしのイラストであり、まったくもってケチをつけるところがない。

さて。
このゲームは前述したとおり、自らの武勇伝をそれらしく取り繕い、みんなの感嘆を浴びようというゲームである。プレイヤーは手札を使って武勇伝を作成し、そのラウンドで最も凄い話にすることを目指すわけだ。
さっそくゲームの流れを紹介しよう。
初期手札をランダムで4枚受け取ったらゲームスタートだ。

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ラウンドが始まったらまずはカードドラフト。
人数分のカードが場にオープンされるので、スタートプレイヤーから順に1枚ずつ獲得していく。

その後、1人ずつ自分の手番として
①BARにインスピレーションを得に行く。
②武勇伝を語る
のどちらかを行う。

①を選んだ場合、単に山札からカードを3枚補充して手番終了。
手札の枚数は8枚までなので注意。

②を選んだら、本作の華である“武勇伝タイム”が始まる。
こちらを選んだら手札から任意の枚数のカードを出してオリジナルの武勇伝を作る。

ちょっと話を戻すが、カードには武勇伝を作るためのネタカードと、特殊効果のあるアクションカード、他人の武勇伝にケチをつける“ウソだ!”カードなどがある。

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ネタカードには
・青⇒いつ、どこで、どんな状況で
・赤⇒誰に
・緑⇒何をしたか、何が起こったか
・黄⇒後日談
という内容になっており、赤と緑さえ手札にあれば一応武勇伝を語ることが出来る。

出したカードに書かれた数字の合計が、その武勇伝のパワー(?)である。ちなみにカードに書かれたパワーがそのままそのカードの勝利点である。詳細後述。

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じゃじゃーん!と、全色出せればヘンテコなりに納得できる話が出来上がる。
が、手札の枚数制限からなかなかそうも行かないのだ…
(ドゥームナイト回想へ…)

オビ湾「タメラくんの初手番じゃ。BAR行く?」
タメラ「いえ、語たっちゃいますよ。」
オビ湾、OEC「おお。いきなりやるかい!言ってみい言ってみい。」

タメラ「砂漠の謎の生き物に…」
オビ湾、OEC「いきものに~…」
タメラ「俺は変装した」
オビ湾、OEC「う、ふむふむ。それで?」

タメラ「っていう。」
オビ湾、OEC「ていう!?」

まあなんとも!黄色のその後カードがないとKYな会話で話がブチ切れるんだからもどかしい!黄色ほしい!黄色ほしいよ!点数とは関係無しに!

でもこんな出し方でもゲーム的には意味がある。
ラウンドが終了したとき、最もパワーのある武勇伝を語ったプレイヤーは、出したカード全てを得点として獲得。それ以外のプレイヤーは1枚選んで得点として獲得。よって、話に自信がなければ無駄にカードを使い捲くるよりも、どうしようもない話をして高い点のカードを1枚通すのが良かったりするのだ。

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最後にもうひとつの花形。“ウソだ!”カード。
これは誰かが武勇伝を語っている時にいちゃもんとして投げつけ、カードを1枚自分の手札の同じ色のカードを交換させてしまうのだ。
これのおかげで先に語るが損か、後に語るが損かがうまくぼやけている。

山札が尽きたとき、獲得したネタカードの勝利点が最も高いプレイヤーが本日のロード・オブ・武勇伝として蔑まれるゲームである。
システムはゲームになるかならないかの瀬戸際だが、武勇伝を作り聞かせるのが楽しすぎるのでむしろそのくらいのルール感の方があっている。こういうくだらない本気ゲームは是非応援したい!

【所感】★★★★★★★☆☆☆
どこかで見たような話作りゲームで、しかもある程度自分で操作できるにも関わらず、どうしようもない話になってしまうのが超楽しいパーティーゲームです。他のプレイヤーにいちゃもんが付けれるのも良いですね。無駄に気合の入ったゲームです。是非日本語シールを貼ってプレイしてみてください!
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紹介:ダンジョンレイダース

オーストラリア産のダンジョンテーマカードゲーム「ダンジョンレイダース」。
カードゲームで“ダンジョン”と言えば日本語版まで出た「マンチキン」を連想するが、アレは勇者一人旅だしアホな乗りについていかないと面白さが味わえなかった。
今回紹介する「ダンジョンレイダース」はダンジョンもぐりの楽しみやアホなトラップはそのままに、パーティー内の腹黒い駆け引きをシンプルなルールで再現した意欲作である。

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Amigo小箱サイズ。
メーカーはアドベンチャーランドゲームズ。なんとも脱力なイラストがたまらない。
聞いたことのないメーカーだったので調べてみたけど有名なタイトルは無かった。ばかりか、同人っぽくすら見える。このゲームで急に本気をだしたのだろうか。

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中身。
エンボス加工でづるづるなのも良いが、カードを全て入れても少し余裕が残るところがいい。和訳ルールを入れてもボコっとしないから。

さすがにダンジョンもぐりゲームなのでカードの種類は多い。
キャラクターカード、パワーカード、ダンジョンカード、特殊アイテムカード、その他諸々。
どのカードも味のあるイラストが大変グッドである。

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まずは自分のキャラクターをランダムで決める。
魔法使い、ナイト、戦士、シーフ、冒険者の5つの職業から。

各自自分のキャラクターに設定された体力になるように体力カードを下に敷き、同じように財宝カードもセッティングする。上に乗っているカードをずらすことで現在の数値を表すわけだ。「BANG!」みたいな感じ。
それに自分用のパワーカード(1~5が各1枚)と職業に応じて特殊アイテムを合わせて手札にする。

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そしてダンジョン。
予めダンジョンカードの半分を表向きにして、シャッフル。
それを5枚ずつのセットにして5階層つくる。これがダンジョンの全体像だ。
パーティーは1階層ずつダンジョンを広げて、1部屋ずつ解決していく。

カードの半分は表向き、半分は裏向きになっているので、階層を広げると中身がわかっている明るい部屋とそうでない暗い部屋の混合状態。
ちなみに冒険者の初期カードである“たいまつ”があれば暗い部屋をこっそり見る事も可能。もちろん他のプレイヤーに教える必要はない。(パーティーの人間関係は基本的に崩壊しています。)

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ダンジョンの中にもいろいろあって、モンスターやお宝だけでなく、何故か貯蔵庫なども存在する。
いずれの場合でも、スタートプレイヤーから1枚ずつパワーカードを出して、全員が出し終わったらその部屋の効果を処理する形だ。
簡単に紹介すると…

【モンスター】
これぞダンジョンというべきカード。
プレイ人数によって体力が決められており、全員が出したカードの合計がそれを超えていればお咎めなし。もし合計が超えていなかったら、もっとも小さい数字のパワーカードを出していたプレイヤーだけがカードに書かれたダメージを受ける。

【宝箱】
このゲームの勝利点にあたる財宝を取り合う。パワーカードの数字が大きいプレイヤーから財宝を得ていく。タイのときの処理が面白いけど割愛。

【罠】
出されたカードによって体力を奪われたり、財宝を奪われたりなど、かなり強烈。このカードが明るい部屋状態ならば、事前にしっかり計算に入れておこう。

【貯蔵庫】
ダンジョン内に何故か存在する貯蔵庫。
パワーカードを出すことで、対応する数字のアイテムをもらえる。
体力を回復するものから、特殊アイテムまで。

ちなみに“剣”はモンスターに対して数字の5の効果、“鍵”は宝箱に対して数字の5の効果、“水晶玉”は最後にカードが出せ、“たいまつ”は先述の通りである。

こうしてダンジョンを攻略して行き、階層の全ての部屋を解決したらパワーカードが手元に戻ってくる。
そして次の階層を広げる…の繰り返し。
すべての階層をクリアしたらゲーム終了だ。

で、最終的に財宝を最も多く持っていたプレイヤーが勝利するのだが、この時点で最も体力の少ないプレイヤーは衰弱死扱いでゲームオーバー。だから体力でリードしておくことは非常に重要である。

みんなの体力を見つつ、財宝の数をみつつ、ダンジョンの先をみつつ…という感じで戦略を練る。
カードのプレイは時計回り順で、しかも戻ってくるのは階層の最後なのでカウンティングも重要。自分のことばっかり考えてひたすら狡猾に立ち回る。それがダンジョンレイダース!なんて下衆なパーティーなんだ!

【所感】★★★★★★★★☆☆
ダンジョンの雰囲気を楽しみながらも、存分に駆け引きを楽しめる傑作小箱カードゲームです。
常に他のプレイヤーに足元見られてる感じがたまりませんね。直接攻撃ではなく、結果として貶められるというのがすごく良いと思います。仮にもパーティーなんですからね!
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紹介:考古学カードゲーム

小箱補填ばかりでスミマセン。今日はZ-man名義の「考古学カードゲーム」。
もともとはZ-manではなかったと思う。あと、カードゲーム小箱ではなくてボードがあった。
気になる人はBGGかどこかで検索してください。

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考古学と言えばということでツタンカーメン風ボックスイラスト。
Z-manらしいちょっと凹み箱。
エジプトモノはロマンがあってボードゲームでも人気のテーマだけど、このサイズの小箱では貴重。というか、テーマがしっかりついているもの自体がコンポーネントの関係上少ないのだ。

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中身。
コンポーネントはカードのみで、エンボス加工のづるづるである。
ほとんどのカードにはゲームの中心となる発掘品が描かれている。プレイヤーは考古学者となってこれらを集めていく。発掘品以外にはアクションカードであるシーフや地図などがある。

各プレイヤー規定枚数のカードを受け取ってゲーム開始。

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手番になったらテーブルの中央に並んでいる場札と手札を交換することができる。
また、可能であれば自分の手札にある発掘品を売却することもできる。ちなみにこの“売却”によって得られる勝利点を集めることがこのゲームの目的である。「考古学」というタイトルなのに売却額を競い合うというズッコケ設定には目を瞑ってあげてほしい。

ちなみに交換は必ずしも同じ枚数を交換するということではなく、カードの上に描かれた数字の合計が同じになるようなトレードでなければならない。もちろん、価値が高い発掘品ほどこの数字が大きいわけだ。

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次に売却。
カードの下にある数字は、その発掘品が何枚あるといくらになるかというチャートである。
アンクのように序盤から終盤にかけて価値の上がっていくものもあれば、壷のようにパーツが全て揃わないと大した価値にならないものもある。おお。嬉しい工夫をしてくれるねぇ。

また、地図を持っていればピラミッドに進入し、一気に沢山の発掘品を得ることもできる。

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ゲーム開始時に用意済みのピラミッド。
3つの玄室には3枚、5枚、7枚という具合にカードが眠っている。
差し出す地図の枚数によっては入れる玄室が異なり、早い者勝ちでもある。

ってな具合に、小さなゲームながら発掘の雰囲気を感じさせる要素が多めに詰め込まれたゲームである。

【所感】★★★★★★★☆☆☆
テーマの再現には拘りながらも、カードやルールの種類は少なく抑えられています。全てのカードを一緒くたにできるシンプルさが良いですね。発掘品もチャートに工夫があるので、集めている気になれます。
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ドゥームレイダース~我が街シカゴの武勇伝

先日のドゥームナイトは2011年でも指折りのドゥームなカードゲームを遊ぼうという企画。
サーOEC、サータメラ、オビ湾の三賢者にて。

◆わが街シカゴ
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テンデイズで取り扱い中の2人用カードゲーム。
中央に置かれる得点札を両サイドから取り合うのだが、取り合いは最後に発生するのでそれまでの準備がゲームの本体。シンプルで考えさせられるゲームだ。
コントロールと手番という、主導権を2つに割いたシステムが新鮮でしかも綺麗だ。
カードデザインのセンスも良い。

使用するカードが全体の1/3なので、6人いれば一気に3試合できることもOEC君の指摘で気づいた。
団体戦ができるじゃん!

◆武勇伝/BRAGGART Today's DOOM
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酒場で自分の武勇伝を自慢しあう傑作ホラ吹きゲーム。
非常にシンプルなルールでゲームになるのかも怪しい内容だったのだが、フレーバーを日本語化すれば本来の面白さを取り戻すだろうと思って夜な夜なシールを貼ったという本日の隠し玉。

手番になったら手持ちの武勇伝カードを組み合わせて話を作る。
カードは…
・青⇒いつ、どこで、どんな状況で
・赤⇒誰に
・緑⇒何をしたか、何が起こったか
・黄⇒後日談
という内容になっており、赤と緑さえ手札にあれば一応武勇伝を語ることが出来る。例えば…

オビ湾「おいお前ら、ちょっと聞けよ」
青のカードを出して…
オビ湾「敵の野営地に忍び込んだ時…」
赤のカードを出して…
オビ湾「自分の墓から出てきたグールの…」
緑のカードを出して
オビ湾「うらをかいてやったのさ。」
という具合に大体アホな話が出来上がる。

上の場合、黄色の後日談が無いので喋る方としては気持ち悪い。できれば4色セットで出したいが、手札8枚なのでなかなか巧くいかず、緑と赤の中途半端な武勇伝を語らざるをえなくなる。
ラウンドで最も派手な話をしたプレイヤーが自分の武勇伝で使用したカードを全て得点として得られる。

他人の武勇伝が気に喰わない時は“ウソだ!”カードを使ってその内容を手札と交換できる。
渾身の自慢話がどうしょもない話に変えられたときの切なさったらない。

サータメラが渾身の武勇伝を繰り返し手勝利。

◆ダンジョンレイダース
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ルール読んだだけで面白さが伝わってきた無名メーカーの話題作。
プレイヤーたちは冒険者となって供にダンジョンに繰り出すが、皆自己中だからお宝取り合ったり仲間が襲われるのをただ見てたりなど、とても仲間とは思えないところがニヒル。
死にそうで死ななかったOEC君のシーフが勝利。面白い!

というわけで今回のカードゲームはいずれも傑作!お勧めである。
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紹介:ブクブク

本日も小箱補填。本日は「ブクブク」。
「ブクブク」と言えばAMIGOカードゲーム小箱の中でも人気も知名度も高いゲーム。
状況見ながら勝ちに行ったり負けに行ったりする競りゲームである。

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ブタのバージョンもあるけど、一般的にはこの「灯台とヒツジ」版が流通している。
このヒツジがすこぶる可愛く、ゲーム性うんぬんよりヒツジの可愛さに話題が集中するゲームである。

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中身。
このゲームは、水位があがったりさがったりする中で“なるべく水位が低いカードをキープしよう”というゲーム。
その水位にあたるのが左側の灯台カード。
その灯台カードを競り落とすために使うのが右の天気カード。
もちろんエンボス加工のづるづる風味である。

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まずは天気カードが手札として配られる。
この時点で手札による有利不利が発生するのだが、このゲームではカードの強さごとに浮き輪マークが書かれており、この合計値によってゲーム中の体力が決められるようになっている。つまり、弱いカードには浮き輪が多めに書かれているので体力的には有利に調整されるわけだ。

各自、カードに書かれた数の浮き輪(体力)を自分の前においてゲーム開始。

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毎ターン、灯台の山札から水位カードが公開される。
このカードをそれぞれの手札で競る。

競り落とした(もしくはしてしまった)水位カードは自分の前に持ってくる。
水位カードは常に新しいものが自分の水位を表す指標になる。

ターンの最後に、その時点で最も水位の高いプレイヤーはおぼれて浮き輪(体力)を1つ失う。

このターンを繰り返して行き、手札がなくなったらラウンド終了。自分の前に残った浮き輪が得点になるのだ。
これを人数分のラウンド数繰り返して、最終得点を競う。

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なんとも可愛い水位カード。

ちなみに新しいラウンドを始める時は“それまでの手札と浮き輪を隣の人に渡す”という超フェアな仕様になっている。頑張ればカウントもできるぞ。

【所感】★★★★★★★☆☆☆
他の人の水位を見つつ、どの灯台カードであれば取っても大丈夫なのかを考えるゲームです。手札運によるばらつきを体力制度で改善し、しかも手札使いまわしまで導入している生真面目なゲームですが、水位カードの可愛さで和みます。長く(?)愛されているだけ合って、おススメのゲームです。
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akioさんちゲーム会

先日のあきおさん宅ゲーム会報告。
メンバーはakioさん、miaさん、ローさん、サーOEC、サータメラ、オビ湾。
琥太郎はすこぶる可愛く育っていました。

◆アサラ
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到着が間に合わず、OEC君の軍師として参加。
配られた貴族(?)カードをワーカーにして資材・資金を集め、塔を建てるゲーム。
誰かが既に行ったアクションにワーカーを使いたい場合、それまでに出されていた色のカードを使わないといけない“フォロー”ルールが採用されている。いわゆるトリックテイクによくあるルールが、ワーカーに組み合わされているだけで新鮮に見えるから不思議。
インストを受けていないのに横見でルールを完全把握できるくらいベーシックで綺麗な仕上がり。最近こういうゲーム少ないかも。ありがとうクラマーキースリング。買ってないけど。

ちなみにうちのOEC君は緑の塔に有り金貢いだのに色最高ボーナスをローさんに掻っ攫われ、敗北した。

◆七不思議
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akioさんのは多言語版で、僕が持ってる初版よりも良くなっていた。
カードの色合いも変わってるらしいので、拡張とか買おうと思ったら初版は役に立たんわけです。いい加減なことしてくれるわ。

ということで左をローさん、右をサータメラに固められたオビ湾帝国は資材を生み出さず勝利点と武力を挙げるというわがまま一人っ子政策に出た。そして敗北した。
でもやっぱりこのゲームはやることの方向性を決めてかかった方が面白いなと。空回りすると酷いことになるけど30分だから我慢できるし。

◆ボードゲームギークゲーム
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ちょっと前に大いに話題になったBGGをタイトルにしたボードゲーム。
各自がメーカー&ギークになってお店にゲームをおろしたり買ったりする。
そして普通に面白い。

ただ、同じメーカーぞろえとかではなく、同じ数字のゲームを集めるとボーナスというのが意味わからん。ギークは何を基準にコレクトしてんだろね。
コアファン向け、テーマ先行のゲームで、しかも“ボードゲームギークゲーム”なのに、あんがい普通のゲーム作ったなと。そこがこのゲームの敗北だと思うよ。深刻に。

エッガートのサータメラが2つ数字ボーナスを達成して圧勝。
オビ湾Queenは惜しくも2位。
akioさん、モンティゴベイ買ってください。

◆サンタフェ
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健全な学生生活を送ってきた男性諸君なら「サンタフェ」と聞いて思い浮かぶものは1つだろう。
もちろんアランムーンの「サンタフェ」だ。

なるほど確かにチケット・トゥ・ライドの前身のようなゲームである。ただし東から西へと伸びていく過程と、鉄道会社ごとに設定された歴史的駅に付けられたボーナスはロマンティックで良い。また、TTRと違いカードは目的地のみで、鉄道カードを溜め込んで放出、みたいな大味な流れにならないのもグッドだ。カードのイラストに味があり、これまた可愛くて高額で取引されるのも納得の逸品だった。

サータメラがメキシコのダブル作戦で先行しているように見えたが、オビ湾も負けじとロサンゼルスダブルを強行し、さらに複数の路線を無理やり引きこんで勝利。ただし相当な接戦で、2点くらいしか差のないプレイヤーがほとんど。
いやぁ、これ良いじゃないですか。

ということで僕はここまで。
ありがとうございました!
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紹介:シカゴ・ギャングスター

小箱辞典充実に向けてKOSMOSはそこそこに補填出来てきたので、実はもっとやばいアバクスの方をなんとかしなきゃと思ったら、アバクスの小箱はほとんど手放していることに気づいて後悔しきりなのよ。ほんともう。
ということでまだKOSMOS。小箱なのに重量級の「シカゴ・ギャングスター」。

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劇画チックなイラストが定番の“ファミリー”ものゲーム。
ファミリーと言えばシチリアかシカゴでしょう、ということで今回はシカゴらしい。舞台はもちろん禁酒法の時代で、まんまアルコールが勝利点となっている。

対象人数は3人~5人だが、基本4人ゲームとして作られている。
自分は4人ゲームしか遊んだことがないので、3人、5人ゲームでの感触はどこか他で探してくんさい。

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中身はカードだけなんだけど、その種類が多い。
キャラクターカードやら手段カードやら報酬カードやら同盟カードやら、とにかく数が多い上に裏側も判別がしづらい。
でも、づるづるのエンボス加工なので許してやってほしい。

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ゲームに参加する4人はそれぞれ異なるファミリーを担当している。
例えば上の写真の場合、僕はBのファミリーを担当している。左に見えているのが手札で、通称“手段カード”という。
手段カードは今後街の覇権を取り合うにあたっての武器にあたるが、これが「金」「手紙」「銃」の3つに分かれている。いずれの手段を使うかは、抗争が起こる街次第だ。

ということで、抗争(ラウンド)の進め方だが…
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まずテーブル中央に4種類の山札から1枚ずつがめくられ、これによって今回のラウンドの条件が決まる。
左から説明すると…

【チームわけカード】
A,B,C,Dの4つのチームは、毎回2つセットの2チームに分かれる。
上に書いてある2つのファミリーが攻撃側、下に書いてある2つのファミリーが防御側となる。
つまり、ラウンド毎に誰と組むかが変わるというわけだ。
【場所カード】
抗争が起こる場所と、その戦いで必要とされる手段が記載されている。
例えば上の写真ではバーバンクが戦場になっており、“金”が書かれている。よってこのラウンドでは金以外の手段カードは使えない。
【報酬カード】
このラウンドの戦いに勝利したチームの報酬が上、敗北したチームの報酬が下に書かれている。
【人物カード】
報酬として雇用できるカード。雇用した人物は自分の前におき、その後場所カードに人物値が記載されている場合はその戦力に出来る。また、特殊な能力を持った奴も多い。

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条件がわかったら攻撃側の2人がカードを出す。この時、出す瞬間は内容を公開しても伏せても良い。ただ、攻撃側のサポートに回る後手サイドのプレイヤーは、1枚を伏せたままにできる。
その後、防御側の2人も同様にカードを出し合い、勝敗を決める。

勝利した側は報酬カードの上に書かれた報酬を受け取る。(2つ合って、より勝利に貢献した方が先に選ぶ。)
敗北した側も、一定値を超えていれば報酬カードの下に書かれた報酬を受け取れる。
報酬にはいろいろあるが、なんと言ってもほしいのはアルコールだ。

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特殊効果も持っている人物カードは重宝する。
序盤は特に人物カードが受け取れるように動きたいところ。見栄えも良いしね。

【所感】★★★★★★★☆☆☆
カードゲームらしくないのでしばらく忘れていましたが、これは結構面白いです。
カードの種類が多く、シールを貼っていないとキャラクターの能力も別紙で確認しなくてはならないので少々煩雑ですが、ゲーム慣れしていれば気にせず楽しめるでしょう。
毎回チームが変わる新鮮さと、どのくらい相棒に寄り掛かろうかという姑息な計算が楽しい逸品です。
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スーパー8★★★★☆

◆スーパー8 ★★★★☆
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8mmに込めたエイブラムスの想い

JJエイブラムスがメガホンを取り、スピルバーグがプロデュースに参加する“子供達を主人公にしたSF映画”。
そう聞いただけで飛びつく大人は沢山いるだろうし、そうして飛びついてくる大人にこそ本質が理解し易い作品となっている「スーパー8」。


田舎町で自主制作の映画作りをしている主人公とその仲間のデブ、出っ歯、ノッポの4人は次回の映画祭に向けてゾンビ映画の準備を進めていた。
ある夜、ヒロイン役のエル・ファニングを加えて夜間の撮影を行っていると、目の前で大規模な列車事故と遭遇する。
現場には不思議な形状をした大量のキューブと、コンテナに閉じ込められた何かが…。
そうこうしている内に空軍が到着。やっとの思いで逃げ出した少年達は何か漠然とした不安を感じながらも、映画制作を続けるのだった。

あくる日から、不可解な事件が街を襲い始める。
人や犬が次々と行方不明になり、街中の機械が忽然と姿を消す。

そんな街の騒ぎを余所目に映画製作も架橋を迎えた少年達。空軍の陰謀による火災で一度は街を脱出するが、愛しのエル・ファニングが怪物に連れ去られたことを知り、救出のため4人で街に戻る。

軍の戦車が暴走し、破壊されていく街の中、怪物の巣からやっとの思いでエル・ファニングを救い出す主人公。しかし逃げ場の少ない巣穴の中で、ついに怪物に追い詰められてしまう………果たして少年達の運命は。


なるほど懐かしいことこの上ない映画であるが、不安・恋愛・好奇心などなど登場人物の思考が四方八方に散らされているため本筋を見失い易く、結果散漫でまとまりのない印象が残りやすい。

特に演出極端な事故シーンやストーリーの強引な展開には戸惑う観客も多かろうと思うし、そのSF的派手さや尺に比べて主人公達の役割の希薄さが気になってくるかもしれない。
これはまさにその通りで、主人公達はこの壮大なSF的事件に遭遇するにあたって、最初から最後まで傍観者である。

しかし彼らが傍観者であることは、この映画の本筋と無縁ではない。
この映画のタイトルは“未知との遭遇”でもなく、“ET”でもない。アマチュア撮影用フィルムの“スーパー8”なのである。
彼らは宇宙人を解放するために使わされた天使ではなく、神秘の目撃者なのだ。


スーパー8とは彼らが撮影に使用しているフィルムの名前である。
かつて少年エイブラムスが愛用したに違いないこのスーパー8は、スピルバーグ映画に夢中になった彼の少年期の、大切なキーアイテムなのだろう。

スリーマイル島事件が報道されているこの“1979年”という舞台は、スピルバーグの「未知との遭遇」が大ヒットした直後であり、まさにエイブラムスが主人公と同じ“映画好きの少年期”を過ごしていた時代なのだ。

その記憶を持って彼が伝えたかったもの。SF映画を愛したことのある人なら、一度は感じたことがあるに違いないトキメキ。
それはSFに恋焦がれた少年達が、レンズを通して夢見る“未来”の素晴らしさなのだ。

エンドロールに流れる彼らのゾンビ映画を観て、笑いながらしみじみと感じ入った。

望まずとも3Dで映画を観なければならないこの時代。エイブラムスというベテラン監督が、スーパー8mmを主題とした映画を作ったこと。僕は忘れないでおこうと思う。
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紹介:詐欺師

KOSMOSやっつけシリーズも中盤を迎え、「ケルト・カード」に続くクニツィア先生作品である「詐欺師」を紹介したい。やってみると何が“詐欺”なのかは納得しかねるものの、ゲームとしては安定して面白いという今や御馴染みのクローン品質であるからして、ファンはこの記事を読まずとも安心して購入すると良い。

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地味なデザインだけど、ちょいレトロ風味のポスターみたいでかなりイカしてると思う。同じ地味でも根暗のZ-MANとは大違いである。
KOSMOSの帯はこういうデザインのときに邪魔にならなくて良い。

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中身。
7種類の贅沢品カードがどっさり。エンボス加工は施されていない。
レトロ調のデザインはジャケットと統一されていてシュールだ。

また、贅沢品カードには写真の通り数字が書かれている。
種類ごとの数字構成は全て共通である。

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それではゲームの内容に入る。「詐欺師」というタイトルからも連想できるように、一言で言えば“ブラフゲーム”である。

各自、贅沢品カードを各種1枚ずつ受け取る。つまり種類の異なる7枚の贅沢品カードを手札にする。
そして、そのラウンドのスタートプレイヤーから次のような感じで数字の宣言を始める。
「ヨットが7隻!」
贅沢品の種類と数を宣言したわけだ。

そうしたら次のプレイヤーは、種類は同じでも異なっても構わないので、数がそれよりも多くなるような宣言をするか、直前のプレイヤーの宣言にダウトを突きつけるかのどちらかを行う。

数字を宣言するなら、「じゃあ俺はダイヤが9つ!」という具合に。
基本的にはこの宣言を繰り返してラウンドが進んで行き、数字がどんどん大きくなる。

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直前のプレイヤーにダウトを突きつけたら、そのプレイヤーが宣言していた種類の贅沢品カードを全員がオープンにする。この数字が宣言されたものよりも小さかったら、宣言はセーフだ。(つまり、宣言する時は自分の数字を参考に、全体でどのくらいの合計値があるかを予測していたわけ)
セーフの場合、宣言していたプレイヤーがその種のカードを一式を没収して、1点扱い。
逆にアウトだった場合、ダウトを突きつけたプレイヤーがカード一式を没収して、1点。
この点数を争うゲームである。

説明を抜かしてしまったが、宣言をする場合は手札1枚を同じ種類のカードと交換できる。何故か心理的に大きい数字にしたくなるので、終盤になると手札は少ないが宣言する数はヒートアップするところが良い。

【所感】★★★★★★☆☆☆☆
ルール以前に、シュールなカードイラストが大人にウケるゲームです。
慣れてくるとハッタリをかまして他プレイヤーを釣るなどのテクニックが使えるようになり、より面白くなってきます。誰でも繰り返し遊べる良作ですね。
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紹介:クイック

まだ続く小箱辞典KOSMOS補強。
今日はギュンター・ブルクハルトのアクション系(?)カードゲーム「クイック」。
ブルクハルトは最近だと「ヤギ戦争」あたりか。有名どころでは「銅鍋屋」や「マニトウ」、子供ゲームのHABAでも「コロリンナイト(ランペルリッターの騎士)」を作っている。
(ちなみに同じランペルリッターシリーズでも、「ランペルリッターの一騎打ち」はギュンター“バース”の方。)

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Quick!!
炎が横切るメタルペイント風のデザインがカッコいい。
ボックスだけでなく、カードにもこの炎のデザインをあしらった所が「クイック」の価値の30%は占めてると思う。これがないとドン臭いイメージになっただろう。

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中身。
カードのサイズが特徴的で、普通の半分くらいのサイズ。
カードを頻繁にめくったり置いたりするゲームなので、エンボス加工が施されているのが嬉しい。
カード以外には得点用のチップも含まれている。

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さて。この「クイック」がどんなゲームなのかということだが、一言で言えば“ダッシュでソートしまくるゲーム”である。

ソートの対象となるのは
・数字(ベース)
・アルファベット
・カードの色
・炎の大きさ
である。
これらの条件から幾つかを選んで、優先度が決められ、その順番にカードをソートするのが使命だ。

上の写真のようにソート条件が並べられ、それぞれ5枚のカードを伏せて配られる。
よーいドン!でソートスタート。

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ソート中は片手しか使ってはいけない。しかも一度にめくってよいカードは1枚まで。だから何回もめくったり戻したりしながら順番を並び替えなければならない。短期記憶合戦である。

ソートが完了したと思ったら(人数-1)枚用意されているチップを取って答え合わせを待つ。

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各自ソートしたカードを並べて答え合わせ。
間違っていたらチップ没収だ。

そして新しいラウンドを始めるわけだが、もし手元にチップを持っているならば、その枚数分だけソートすべきカードの枚数を追加で受け取らなければならない。
これが素晴らしい工夫で、ソートが得意な人が先行しても、進めば進むほど難易度が上がってくるわけだ。
ナイスバランス。

【所感】★★★★★★☆☆☆☆
“ザ・ソート”です。
噂どおり得意不得意が出ますが、炎を加えれば誰もが間違い易くなるのでいくらか改善されますように思います。(僕は基本的に炎入れを推奨します。)
ソートゲームなんてそもそも少ないですし、それがこのサイズの小箱ゲームになっていると考えれば、貴重なアイテムと言えなくもないです。
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紹介:ケルト・カードゲーム

カード小箱辞典の弱点になっているKOSMOSのタイトルを強化するべく、今日は「ケルト・カードゲーム」を紹介したい。
クニツィア先生の代表作「ロストシティ」シリーズの流れを汲んだケルトシリーズだが、振り返ってみるとこのサイトでは紹介があまり充実していなくて「ケルト・タイル」、「ロストシティ」、「ロストシティ・ボードゲーム」しか紹介していないようだ。「ケルト」は持っていたのだけど、「ロストシティ・ボードゲーム」があれば良いやと思ってすぐ放出したからだと思う。

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ということで「ケルト・カードゲーム」。
毎度同じ様なデザインのジャケットだけど、一応石の周りがカードになっている。
サイズはいつもの小箱。

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中身。
他のケルトシリーズとほとんど変わらないカードが入っている。(若干特別なカード有り)
あと、これまでのシリーズではチップなどで表現されていた“願いの石”がカードになっている。そう、あの緑色の石みたいなやつが。

ちなみに僕が所有しているのはエンボス加工の施されていないタイプなのだが、話によると少し後の版ではエンボス加工のづるづるカードになったとかならないとか。
今出回ってるのがエンボス版なら買いなおしても良いかと考えてる所。

で。
ケルトの基本的なルールは冒頭で挙げたどれかから読み取っていただくことを前提として、内容をざっくりと。

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カードが8枚、手札として配られる。
そして「ケルト・カード」独特の風景として、テーブルの中央には願いの石カードが数字順に並べられる。
このカードの取り方がこのゲームの数少ない個性の一つであるが、それは後述する。

基本的には手番が回ってきたら、自分の前にカードをプレイするか、各色の場に捨てる。
その後にカードを補充。山札からでも、捨て札の一番上からでも良しと。

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自分の前にカードをプレイする時は、色事に別けた列を作らなければならない。そして最初に置いたカードから降順か昇順か、一度決めたらその方向を守りながら置き続けなくてはならない。
カードの中には白色のジョーカーカードが存在するが、これはどの色のカードとしても使用できるばかりか、ただ単に白色の列に置くことで一枚一点にもできる。伸ばしたいカードが無ければそのまま得点にしてしまうと良い。

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自分の前にカードをプレイしたり、カードを捨てたりする代わりに、同じ数字のカード2枚をセットで廃棄することで、対応する数字の願いの石カードをゲットすることができる。

ゲーム終了時、願いの石を期定数以上持ってないとマイナス点、期定数以上持っていれば大きなプラス点が入る。
願いの石を取るという選択肢は、自分の前にカードを置きたくないタイミングでの逃げ場としても有用だ。数字ごとに1枚しかないという早い者勝ち制でもあるので、序盤から積極的に突っ込んでいきたい。

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あと最後にもう一つ。
普通のカードの中に得点カードという色しか指定されていないカードが混ざっている。
これを置くとその列はもう追加できなくなる。(でも1枚分にはなる)
これが期定数場に出たらゲーム終了。

いつもどおり、少なすぎる色はマイナス点、ラインを超えた色はプラス点を生み出し、願いの石の得点も加算して最高得点のプレイヤーが勝利する。

まぁ、いつものケルトとさほどかわらんかな。

【所感】★★★★★★★☆☆☆
ケルトシリーズ出捲くりの環境でリリースされたので、当時ありがたみはあまりなかったのですが、「ロストシティ」系のゲームが小箱サイズになったと思えば、確かにお得感があるような気もします。
終了条件が一目で把握し難い所は若干難ですね。
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127時間★★★★★

127時間★★★★★
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その右手からこぼれ落としてきた人生を・・・

今年映画界を賑わした話題作「ソーシャルネットワーク」とその監督デヴィッド・フィンチャー。
そのフィンチャー監督による2008年の傑作「ベンジャミン・バトンの数奇な人生」を抜き、その年のオスカー作品賞に輝いたのが「スラムドッグ・ミリオネア」。
「127時間」はその「スラムドッグ・ミリオネア」のダニー・ボイル監督最新作である。


週末のキャニオニングに出かけた青年アーロン・ラルストンは、目的地であるブルージョンに向けて自転車を飛ばしていた。
道中、道に迷っている2人の若い女性のガイドを請負い、地下プールと秘密の飛び込みスポットを教えるなど、存分にアウトドアを楽しむアーロン。
日曜日のパーティーに出席することを約束して2人と別れたアーロンは、再びブルージョンを目指してヒョイヒョイと岩場を飛び越えて行く。

その瞬間、彼に油断があったとは言い切れない…。
ただ現実に、その岩は彼の右腕に重く圧し掛かり、狭く孤独な石の割れ目へと彼を閉じ込めたのだった。

岩は両側の壁の間にすっぽりと収まり、アーロンの右腕はそれ支える形で岩と壁の間に挟まっている。岩は腕に覆いかぶさっているため、その端を削ったところで重みが増していくだけ。
手持ちのビデオカメラで遺書を兼ねた撮影を始めるアーロン。岩と対面し続ける127時間は、まだ始まったばかり…。



スタジアムや通勤の喧騒シーンにグルーヴィーな音楽を被し、画面を割って唐突に始まるオープニングの掴みの良さ。ダニー・ボイル健在である。
一聴すると異様に聴こえる音楽のセレクトも、極めて意味有りげでハイセンスだ。

岩に挟まる前のスポーツライクなシーンが楽しいのはこの監督なら当然かもしれないが、いざ閉じ込められた後もスクリーンから躍動感が失せないのが凄い。場面はひたすら岩の前なのに、まったく飽きの来ない演出が続く。
回想シーンの巧さはスラムドッグで証明済みとは言え、正気を失っていくアーロンの幻視はエモーショナルで、まんまと魅せられてしまった。

いやはや、90分などあっという間だ。
動かないアクション映画とは良く言ったものである。
ジェームズ・フランコの演技はオスカーに相応しく、その切迫した緊張感は観客をガブりと飲み込んでしまう。
自分がこうなったらどうしよう。こんな恐怖に耐えられるだろうか。
そう考えずにはいられない迫力である。


でも、スッと距離をおいて見ると、
生きたい様に生きてきた青年と、永遠のときを刻む岩との運命的な出会いが浮き出てくる。

出発の朝、触れることの出来なかった棚の上の万能ナイフのように、
彼の右手からこぼれ落としてきたものを、
これからの人生で拾い集めるのだ。

脱出が奇跡なのではなく、岩に挟まれたことが奇跡。
目の前にどっかと腰を下ろした岩の優しさに、宇宙を感じる映画だった。
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紹介:24

カード小箱辞典の作成に伴いプレイ済み未レビューのカードゲームを消化しよう、なんて、そんなつもりなのでこれから数日退屈だとは思いますが、お付き合いの程。

ということで、まずはKOSMOSあたりから。
もう完全に忘れていた「24」。

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KOSMOS小箱はAMIGO小箱とほぼ同じ。
シュミットっぽい感じのするシンプルなデザインはキライじゃない。
特にトリックテイクのようなゲームの場合、下手なテーマをつけるよりこの方がよっぽどクールだ。

ということで、トリックテイクです。このゲーム。
でもトリックテイクなんて世の中に五万とあるわけで、じゃあこのトリックテイクはどんな色をしてるのかって話。
トリックテイクってだいたい同じようなルールになるわけだし、楽しみなのは“どんなアイデアが放り込まれているか”っていう一点なんだよね。遊ぶ方も目が肥えているから、企画力が試される気がする。

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中身。
カードはエンボス加工のづるづる。デザインがクールでよろしい。

基本ルールはマストフォローのトリックテイク。
わからない方はここで。
ただし、昨今よくある複雑なトリックテイクに比べると、ずいぶん大味でギャンブラーなカスタマイズがされている。

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ヘンナトコ①:手札の取り方

まず、最初の手札として各自に3枚ずつカードが配られる。
(この時、リードプレイヤーは切り札の色を決めることが出来る。)

その後、さらに3枚が追加で配られる。
こうして手札が6枚になった後、各自が最高3枚までカードを捨て、山札の上から補充することが出来る。つまり、3枚まで交換して手札を調整できる。

手札はこの“たった6枚”で確定なので、まぁ確かにトリックテイクとしては選択肢が少ないし、切り札が決まった所で調整できるようにしてあるって事だと思う。

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ヘンナトコ②:カードの強弱が変わる

これはそんなに珍しい要素じゃないけど、1を出したプレイヤーはカードの強弱を逆にすることが出来る。ただし、次のトリックから。

ヘンナトコ③:持ち点減らしを目指す

これも対して珍しくない。
このゲームの目的は自分の持ち点である24点を最初に無くすこと。
トリックを1回取るごとに、1点減らすことが出来る。
トリックの点数が倍になるルールや、1トリックも取れない事での罰則などもある。また、誰かの持ち点が48点以上になってもゲームは終了する。

ヘンナトコ④:得点4倍宣言ができる。

おそらく「24」の一番アホなルールがコレ。
リードプレイヤーが「俺がジャックバウアーだ!銃を下ろせ!」と叫ぶことで、そのトリックの得点(というか減点)を4倍に出来る。
しかもこの宣言、カードを受け取る前にしなければならないってんだから完全に博打である。
これを宣言しておいてトリックゼロの罰則を受けたら即死できる。宣言する前に家族に電話しておくことをお勧めしたい。

逆に「つまんねー、こんなゲーム早く終わらせたい」と思ったら、さっさと4倍宣言してトリックゼロでゲームを終わらせると良い。

得点が倍になる場とか、大富豪系のゲームを思わせる。あっちは基本ギャンブルだからなぁ。

純粋に勝ちに行くトリックテイクなので、考え方はシンプル。ラウンドのトリック数も少ないし、実は考えどころも多くない。ただ、ギャンブルに出る時は出るっていう、思い切りの良さだけは必要。
この辺、“シンプルさ”を特徴とするなら良い味付けかもしれない。

【所感】★★★★★★☆☆☆☆
スートがあるトリックテイクとしてはシンプルな方です。
トリックの得点を自由に爆発させることができるので、パーティーゲームのノリで楽しめます。
僕はこのくらいの方が好きですが、真面目にトリックテイクやりたい人は他のやつ行った方が良いです。
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