紹介:セレンゲティ

ヘンテコルールの埴輪オークションゲーム「セレンゲティ」。
人気作家ミハエル・シャハト作で、短命なアバクスシュピールの小箱にしては珍しく、いまだに国内流通のあるロングセラーである。

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高級そうな顔面像が印象的だが、販促力のなさそうな箱絵。
アバクスの小箱はかつて横から開けるキャラメル箱だったが、現在は上下箱に分かれる化粧箱式、つまりAmigoと同じ仕様に変更された。
ただし、完全にAmigoのそれと一致するコロレットやその他人気作品と異なり「セレンゲティ」の箱は少し大きめである。また、リオグランデから再販されている「オール・ザ・ウェイ・ホーム」などのアバクス系ゲームもこれと同じく少々大き目。ちなみにカードサイズは同じ。

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中身。
カードにエンボス加工は施されていないが、かわりに大量のコインが入っている。
カードは6スートの各5枚で、数字の構成はそれぞれが異なっている。

ゲームの舞台はティンブクトゥの大市場で、埴輪を模したこのカードを巡ってプレイヤー達がオークションに参加するという設定である。

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毎ラウンド、オークションの対象になるカードが公開される。
これに対してスタートプレイヤーから値を付けていく。
オークションの勝者は対象となったカードを全て手に入れて自分の前に数字が見えるように置いておく。
また、オークションの対象になるカードは1枚、2枚、3枚、1枚、2枚、3枚……という具合に波のように変化していくので、力の入れどころも見極めたい。

そしてもう一つ大事なルール。
自分の前に置いてあるカードに書かれた数字は、オークションの競り値として提示できない。どうやら埴輪の呪いでその数字が言えなくなってしまうようなのだ。
オークション時に強力なライバルがいるときは、そいつの言えない数字を意識して押し上げてやるといい。

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またここで一つ大事なルール。
オークションで競り勝ったプレイヤーの払ったお金は、まずその金額と同じ数字のカードを持っているプレイヤー間で分配される。つまり、競り落としたカードには集金機能がついているのだ。
もしその金額と同じ数字のカードを誰も持っていない場合は、オークションの勝者を除いて全員で分配する。

お金を手に入れる方法は、この集金機能を使うか、オークションの初手番で降りて2金もらうかのいづれかしかない。

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最終的に、自分の前にあるカードが得点。最多残金も少々の得点。
カードは同じ色の枚数が多いほど高得点で、1点、3点、6点、10点、15点という所謂シャハト算式(前の得点+枚数)である。

ちなみに1つのスートの中に同じ数字はないので、同じ色を集めるほどオークションの時に宣言できる数字が少なくなってくる。

同色集め、カードの試算回収、支払った金の行先、相手の言えない数字、自分の言えない数字……
「セレンゲティ」の魅力はこの多様な値付け基準にある。

【所感】★★★★★★★☆☆☆
競り落としたカードが後にお金を読んでくれるだろう期待感と、言えない数字がなんとももどかしいユニークな競りゲームです。
ロングセラーも納得の良作です。
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2011/08/22(月) 09:51:29 | 生キャラメルあれこれ

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