紹介:アオスライサー(先頭走者)
スポーツというのは野球にしろサッカーにしろ、アナログゲーム化するのが心底難しいとこれまでの意欲作を見ていて思うのだが、こと自転車レースに関して言えば成功例がいくつかある。
1992年にドイツ年間ゲーム大賞を獲った「サイクルレース」。
高い再現度で自転車ファンを歓喜させた「Leader1」&「ジロ・ディ・イタリア・ボードゲーム」
幾分システムにしやすいテーマではあるけれど、さすが本場と言ったところか。
今回紹介する「アオスライサー」も同じく自転車ロードレースをテーマにしたゲームだ。

なんと小箱なのである。
自転車レースで小箱。点数高いぜ。
ちなみに元々はもうちょっと大きい箱だった。

中身はカードにチップ、それに木製のマイヨジョーヌ駒。
小箱に入れるには限界の物量だ。
カードはエンボス加工なしだが品質はそこそこ。
とりあえず最初のマイヨジョーヌ駒所有者を決めて、手札を6枚配ったらゲーム開始。
ちなみに“このゲームにおける”マイヨジョーヌとは、先頭走者を表している。

カードには39から50の数字が書かれている。
これは自分の自転車のスピードを表す数値だ。
その他に“スプリント”“向かい風”“山岳”カードがあるが、それはまた後で。
まずはマイヨジョーヌ(黄色い駒を持った先頭走者)がカードを出す。

マイヨジョーヌの出したこのカードが、現在の先頭走者のスピードである。
他のプレイヤーはこのスピードに遅れないように、もしくはそれをしのぐようにカードをプレイしたい。
この時、先頭走者のスピードよりも2キロまでであれば、風の抵抗を受けずに済むということでお咎めなしである。しかし、3キロ以上遅い場合はその差分だけ“遅れチップ”を受け取らなければならない。
“遅れチップ”を1枚でも持っている時は集団とは離れたところにいるということで、どんなカードを出そうとも前述の“風の抵抗回避ボーナス”を受けることは出来ない。
“遅れチップ”は先頭走者よりも早いスピードで走ることで、その差分だけ返上することができる。ただし、風の抵抗回避が出来ない分だけ手札は不利になっているのが苦しい。
もし先頭集団に居て、マイヨジョーヌのスピードを越えるカードを出した場合は、即座にそのプレイヤーがマイヨジョーヌとなり、新たな先頭走者のスピード基準となってゲームはぐるぐると続いていく。

さらにこのゲームを戦略的なものにしているのが、“スプリント”“向かい風”“山岳”という3種類の特殊カードだ。
上の写真に写っているのは“スプリント”で、通常のカードプレイに追加して出すことで+2キロ出来る。
“向かい風”はその逆で-2キロなのだが、これは手番の最初に山札からカードを引く時に強制発動されてしまうハプニングカードである。他のプレイヤーに出すカードではない。
そして残るは“山岳”だが、これがこのゲームのポイントになるカードだ。
“山岳”はマイヨジョーヌがカードをプレイした直後に、本人を含めて誰でもプレイできるカードだ。これがプレイされると集団が山岳地帯に突入し、追い越しが出来なくなる。つまり、その1周はマイヨジョーヌが後退しないのだ。
普通に考えればマイヨジョーヌが遅いカードを処理するために使いそうな所だが、これは集団から遅れを取っているプレイヤーにもチャンスなのである。普段はマイヨジョーヌが体力温存をしても自分に回ってくるまでに先頭走者が交代して~、と言う具合に上手くないが、この時ばかりはその心配が無い。手札にひそめて置いたここぞのカードを使って一気にチップを返してやろう。
(体力温存を狙ってちんたらしている先頭集団に突然“山岳”を決めて追いついてやるのも良い。)

というわけでアクションカードの仕込みさえあれば、チップ4枚くらいは何でもない。…が、風抵抗で手札は弱っていくので早めに手を打とう。
先頭集団に入っているプレイヤーはリアル自転車レースと同じ要領でトップ走者を交代するのがセオリー、というか、トップ走者が手札整理に遅いカードを出すので自然とそうなる。
いやぁ、目を見張る再現度だ。カードゲームにも関わらず「サイクルレース」を越えている。
シンプル&再現度タカシ。最高だね。
【評価】

【所感】
かんたん、小さい、再現度良し。と、中々にキャッチーな一作です。
イラストがリアルテイストではなく可愛い感じなのもゲームにあってますね。
自転車レース人気の高い海外ではまだまだ売られていますので、興味のある方は輸入で手に入れることが出来ると思います。
1992年にドイツ年間ゲーム大賞を獲った「サイクルレース」。
高い再現度で自転車ファンを歓喜させた「Leader1」&「ジロ・ディ・イタリア・ボードゲーム」
幾分システムにしやすいテーマではあるけれど、さすが本場と言ったところか。
今回紹介する「アオスライサー」も同じく自転車ロードレースをテーマにしたゲームだ。

なんと小箱なのである。
自転車レースで小箱。点数高いぜ。
ちなみに元々はもうちょっと大きい箱だった。

中身はカードにチップ、それに木製のマイヨジョーヌ駒。
小箱に入れるには限界の物量だ。
カードはエンボス加工なしだが品質はそこそこ。
とりあえず最初のマイヨジョーヌ駒所有者を決めて、手札を6枚配ったらゲーム開始。
ちなみに“このゲームにおける”マイヨジョーヌとは、先頭走者を表している。

カードには39から50の数字が書かれている。
これは自分の自転車のスピードを表す数値だ。
その他に“スプリント”“向かい風”“山岳”カードがあるが、それはまた後で。
まずはマイヨジョーヌ(黄色い駒を持った先頭走者)がカードを出す。

マイヨジョーヌの出したこのカードが、現在の先頭走者のスピードである。
他のプレイヤーはこのスピードに遅れないように、もしくはそれをしのぐようにカードをプレイしたい。
この時、先頭走者のスピードよりも2キロまでであれば、風の抵抗を受けずに済むということでお咎めなしである。しかし、3キロ以上遅い場合はその差分だけ“遅れチップ”を受け取らなければならない。
“遅れチップ”を1枚でも持っている時は集団とは離れたところにいるということで、どんなカードを出そうとも前述の“風の抵抗回避ボーナス”を受けることは出来ない。
“遅れチップ”は先頭走者よりも早いスピードで走ることで、その差分だけ返上することができる。ただし、風の抵抗回避が出来ない分だけ手札は不利になっているのが苦しい。
もし先頭集団に居て、マイヨジョーヌのスピードを越えるカードを出した場合は、即座にそのプレイヤーがマイヨジョーヌとなり、新たな先頭走者のスピード基準となってゲームはぐるぐると続いていく。

さらにこのゲームを戦略的なものにしているのが、“スプリント”“向かい風”“山岳”という3種類の特殊カードだ。
上の写真に写っているのは“スプリント”で、通常のカードプレイに追加して出すことで+2キロ出来る。
“向かい風”はその逆で-2キロなのだが、これは手番の最初に山札からカードを引く時に強制発動されてしまうハプニングカードである。他のプレイヤーに出すカードではない。
そして残るは“山岳”だが、これがこのゲームのポイントになるカードだ。
“山岳”はマイヨジョーヌがカードをプレイした直後に、本人を含めて誰でもプレイできるカードだ。これがプレイされると集団が山岳地帯に突入し、追い越しが出来なくなる。つまり、その1周はマイヨジョーヌが後退しないのだ。
普通に考えればマイヨジョーヌが遅いカードを処理するために使いそうな所だが、これは集団から遅れを取っているプレイヤーにもチャンスなのである。普段はマイヨジョーヌが体力温存をしても自分に回ってくるまでに先頭走者が交代して~、と言う具合に上手くないが、この時ばかりはその心配が無い。手札にひそめて置いたここぞのカードを使って一気にチップを返してやろう。
(体力温存を狙ってちんたらしている先頭集団に突然“山岳”を決めて追いついてやるのも良い。)

というわけでアクションカードの仕込みさえあれば、チップ4枚くらいは何でもない。…が、風抵抗で手札は弱っていくので早めに手を打とう。
先頭集団に入っているプレイヤーはリアル自転車レースと同じ要領でトップ走者を交代するのがセオリー、というか、トップ走者が手札整理に遅いカードを出すので自然とそうなる。
いやぁ、目を見張る再現度だ。カードゲームにも関わらず「サイクルレース」を越えている。
シンプル&再現度タカシ。最高だね。
【評価】

【所感】
かんたん、小さい、再現度良し。と、中々にキャッチーな一作です。
イラストがリアルテイストではなく可愛い感じなのもゲームにあってますね。
自転車レース人気の高い海外ではまだまだ売られていますので、興味のある方は輸入で手に入れることが出来ると思います。
≪フラクチャー(45点)、三銃士:王妃の首飾りとダヴィンチの飛行船(60点)、カウボーイVSエイリアン(40点)
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OSS117:私を愛したカフェオーレ(73点)、ツレがウツになりまして(60点)≫
コメント
これは欲しい
2012/04/30(月) 23:57:05 | URL | hirocean #-[ 編集]
いいのぅ、コレ。
2012/05/01(火) 07:16:40 | URL | 流 #ffdknq3A[ 編集]
ただの嫌味なババア…
↓
アウスライサー…だよん(笑)。
ドイツ語読みは難しいねぇ…
ぽちっしました。
↓
アウスライサー…だよん(笑)。
ドイツ語読みは難しいねぇ…
ぽちっしました。
2012/05/01(火) 07:35:47 | URL | 紺碧 #8IgtKjlw[ 編集]
自転車は乗ってもサイコーだからカードゲームにしてもサイコーなんですね!
2012/05/02(水) 18:24:09 | URL | oec #-[ 編集]
>シアンひろし >流
買うと良い。それそれ。
>紺碧さん
なんかそうらしいんですけどね、ルールブックとPlayGameの登録がこの名前だったんで、そっちを優先しました。カッツェンヤマーしかり、検索できないといけないんで悩ましいです。
>OEC
豆腐は喰ってもサイコーだがカードゲームにするとボンヤリするらしいな。
買うと良い。それそれ。
>紺碧さん
なんかそうらしいんですけどね、ルールブックとPlayGameの登録がこの名前だったんで、そっちを優先しました。カッツェンヤマーしかり、検索できないといけないんで悩ましいです。
>OEC
豆腐は喰ってもサイコーだがカードゲームにするとボンヤリするらしいな。
2012/05/05(土) 22:15:38 | URL | 海長とオビ湾 #-[ 編集]
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2012/04/30(月) 10:01:54 | まとめwoネタ速suru