紹介:ニューロシマ・ヘクス!
「ストロングホールド」や「スターシステム」の時にはまったくもって内輪話に過ぎなかったが、「K2」のヒットを経た今、ポーランドの連中が中々凝ったゲームを作ってくることはもうみなさんご存じだろう。
代表的なメーカーはREBEL、PORTALと言ったところか。
今回取り上げるのはよりサイバーな印象があるPORTALの人気シリーズ「ニューロシマ・ヘクス!」である。

「ニューロシマ・ヘクス!」はPORTAL社が2000年頃から出版しているRPG「ニューロシマ」シリーズのボードゲームスピンオフである。
「ニューロシマ」の世界は人間と機械が終末戦争を戦った後の時代を舞台にしている。所謂ポストアポカリプスというやつだ。FALL OUTやマッドマックス2のイメージで合っている。それがわからなければ北斗の拳とメタルマックスで想像してほしい。
そういう荒れまくった世界の覇権を賭けて、こりず争ってる奴らが居る。だいたいそういう話。設定はくだらねぇけど見た目がサイコーにイカスのがポストアポカリプスの醍醐味だ。
さて。
本作は“ヘクス!”というタイトル通り、ヘクス型(六角形)のタイルを使用するゲームである。ヘクス型と言えばウォーゲーム。確かにこのゲームもウォーゲームだが、固定デッキからの引き運やパズル的な思考を求められるバトルシステムが特徴で、一種独特な作風に仕上がっている。ウォーゲームの重たさは一切ないし、短時間で終わるけど、やった感が残る類のゲーム。
ゲームの目的は敵勢力のHQ(司令部)の体力20をゼロにする事である。

中身。
基本はボードとヘクスタイル。厚みがあって良い出来だ。
ヘクスタイルは35枚が1セットになって1勢力を形成している。当然それぞれの勢力の中身は異なっており、特徴に合わせたプレイが必要になるというわけだ。
それでは簡単に勢力を紹介しておこう。
≪①:アウトポスト≫
人類に残された唯一の正規軍。別に彼等だけしか人間がいないわけではないが、山賊みたいな奴以外はおおよそアウトポストの仲間に入るらしい。
機動力があり、相手の様子を見ながら戦える。そして行動が早い。
1度プレイした限りでは上級者用と感じた。
≪②:モロク≫
人類と対立する機械軍団。メガトロン軍みたいなもんだと思う。
イラストを見る限り、どう贔屓目に見てもアウトポストじゃ勝てない。
パワーと体力がある。初心者でも扱いやすい設計と思われる。
≪③:ボルゴ≫
北方の極寒地帯に陣を構えるミュータント軍。
FALLOUTに出てきたあいつらだ。
根っからの近接攻撃主義で、難しい。これは多分上級者向け。
≪④:ヘゲモニー≫
一応人間族の荒くれ集団。北斗の拳で言うジードであろう。
大変攻撃的な種族で、司令部の横にいると攻撃力が上がる。そのため敵軍司令部に近づけて司令部が置かれるケースが多く、相手にする方としては大変やっかいというかウザい。

これが戦場。
19ヘクス分の広さがあり、基本的に何人で遊ぼうともこの広さである。
余分なマスがうっすらとあるが、これは拡張「バベル13」や公式シナリオ「ストーンキルの攻防」などで使用するためのスペースだ。
続いて基本的なゲームの流れ。
手番になったら…
①タイルが3枚になるまで引く
②1枚捨てる(タイル2枚が残る)
③タイルを使う、残す、捨てるのいずれか
という流れで進める。
①②の説明は手短にする。
ランダムにタイルを上限3枚まで引いた上に1枚捨てるというだけだが、軽さとジレンマが程よい感じで良い具合の選択肢になっている。
続いて③

残したタイルが兵士やモジュールであればボードに配置し、アクションタイルであればそれを使ったりする。2枚あるタイルをまったく使わなくても良いし、回転を良くするために捨てたって良い。
兵士タイルを置くときにはその方向に注意したい。タイルには攻撃方向やその種類などが記載されており、一度おいてしまうと特殊な効果を除けば回転させることすらできなくなる。今後どのようにタイルが置かれていくか、読みをよく働かせながら置かなければならない。ニューロシマヘクスはボードがスカスカな序盤こそが大事で、そして面白いのだ。
ちなみにモジュールとは兵士の能力を拡張するサポートタイルであり、兵士と同様にボード上に置かれる。モジュールの効果を得るには決まった出口に兵士がいる必要があるので、これまたしっかり計算しておこう。
アクションタイルは勢力によって豊富な種類が用意されている。
基本的なところでは、一度おいたタイルを移動させる“Move”や、戦闘開始を宣言できる“Battle”である。
さて、こうして置いて行ったタイルが一体いつ攻撃を行ったり破壊されたりするのが“バトル”のフェイズである。タイミングとしては、ボード上がいっぱいになった時、誰かが“Battle”タイルを使った時、誰かのタイルが切れた時、という感じ。まぁ2番目によるものがほとんどである。
バトルが始まると機動力が高いタイルから攻撃を処理していく。
機動力には0~3まであり、それぞれタイルに記載されている。
3から始まり、2、1とこなして、最後に0が行動してバトル終了。
もちろん3の攻撃で2や1のタイルが破壊されたら、それらのタイルに攻撃の機会はなくなる。

このスピード順行動システムをさらに面白くしているのが“ネット”の能力で、ネットにかかっているタイルはまったく行動が出来ない。これを利用して遅いタイルを庇ったり、相手の計算された連携を崩したりすることが出来る。
とまぁ、そんなこんなでパズルチックにもなりえる戦闘をこなしていき、敵司令部に20ダメージを与えることを目指すわけだ。
【評価】

【所感】
個性的な世界観が魅力のタイトルですが、ゲーム骨もしっかりとした逸品です。
勢力によっては上手く展開させるのにコツが必要で、やり込みがいがありながら、それでいてプレイ感が軽く短時間で終わるというのが素晴らしいですね。
バトル処理が少々メンドクサく間違えやすいというのがありますが、i-OS版が出てるので安心です。でもやっぱりタイルを見たり触ったりしながら遊ぶのは良いです!
代表的なメーカーはREBEL、PORTALと言ったところか。
今回取り上げるのはよりサイバーな印象があるPORTALの人気シリーズ「ニューロシマ・ヘクス!」である。

「ニューロシマ・ヘクス!」はPORTAL社が2000年頃から出版しているRPG「ニューロシマ」シリーズのボードゲームスピンオフである。
「ニューロシマ」の世界は人間と機械が終末戦争を戦った後の時代を舞台にしている。所謂ポストアポカリプスというやつだ。FALL OUTやマッドマックス2のイメージで合っている。それがわからなければ北斗の拳とメタルマックスで想像してほしい。
そういう荒れまくった世界の覇権を賭けて、こりず争ってる奴らが居る。だいたいそういう話。設定はくだらねぇけど見た目がサイコーにイカスのがポストアポカリプスの醍醐味だ。
さて。
本作は“ヘクス!”というタイトル通り、ヘクス型(六角形)のタイルを使用するゲームである。ヘクス型と言えばウォーゲーム。確かにこのゲームもウォーゲームだが、固定デッキからの引き運やパズル的な思考を求められるバトルシステムが特徴で、一種独特な作風に仕上がっている。ウォーゲームの重たさは一切ないし、短時間で終わるけど、やった感が残る類のゲーム。
ゲームの目的は敵勢力のHQ(司令部)の体力20をゼロにする事である。

中身。
基本はボードとヘクスタイル。厚みがあって良い出来だ。
ヘクスタイルは35枚が1セットになって1勢力を形成している。当然それぞれの勢力の中身は異なっており、特徴に合わせたプレイが必要になるというわけだ。
それでは簡単に勢力を紹介しておこう。
≪①:アウトポスト≫
人類に残された唯一の正規軍。別に彼等だけしか人間がいないわけではないが、山賊みたいな奴以外はおおよそアウトポストの仲間に入るらしい。
機動力があり、相手の様子を見ながら戦える。そして行動が早い。
1度プレイした限りでは上級者用と感じた。
≪②:モロク≫
人類と対立する機械軍団。メガトロン軍みたいなもんだと思う。
イラストを見る限り、どう贔屓目に見てもアウトポストじゃ勝てない。
パワーと体力がある。初心者でも扱いやすい設計と思われる。
≪③:ボルゴ≫
北方の極寒地帯に陣を構えるミュータント軍。
FALLOUTに出てきたあいつらだ。
根っからの近接攻撃主義で、難しい。これは多分上級者向け。
≪④:ヘゲモニー≫
一応人間族の荒くれ集団。北斗の拳で言うジードであろう。
大変攻撃的な種族で、司令部の横にいると攻撃力が上がる。そのため敵軍司令部に近づけて司令部が置かれるケースが多く、相手にする方としては大変やっかいというかウザい。

これが戦場。
19ヘクス分の広さがあり、基本的に何人で遊ぼうともこの広さである。
余分なマスがうっすらとあるが、これは拡張「バベル13」や公式シナリオ「ストーンキルの攻防」などで使用するためのスペースだ。
続いて基本的なゲームの流れ。
手番になったら…
①タイルが3枚になるまで引く
②1枚捨てる(タイル2枚が残る)
③タイルを使う、残す、捨てるのいずれか
という流れで進める。
①②の説明は手短にする。
ランダムにタイルを上限3枚まで引いた上に1枚捨てるというだけだが、軽さとジレンマが程よい感じで良い具合の選択肢になっている。
続いて③

残したタイルが兵士やモジュールであればボードに配置し、アクションタイルであればそれを使ったりする。2枚あるタイルをまったく使わなくても良いし、回転を良くするために捨てたって良い。
兵士タイルを置くときにはその方向に注意したい。タイルには攻撃方向やその種類などが記載されており、一度おいてしまうと特殊な効果を除けば回転させることすらできなくなる。今後どのようにタイルが置かれていくか、読みをよく働かせながら置かなければならない。ニューロシマヘクスはボードがスカスカな序盤こそが大事で、そして面白いのだ。
ちなみにモジュールとは兵士の能力を拡張するサポートタイルであり、兵士と同様にボード上に置かれる。モジュールの効果を得るには決まった出口に兵士がいる必要があるので、これまたしっかり計算しておこう。
アクションタイルは勢力によって豊富な種類が用意されている。
基本的なところでは、一度おいたタイルを移動させる“Move”や、戦闘開始を宣言できる“Battle”である。
さて、こうして置いて行ったタイルが一体いつ攻撃を行ったり破壊されたりするのが“バトル”のフェイズである。タイミングとしては、ボード上がいっぱいになった時、誰かが“Battle”タイルを使った時、誰かのタイルが切れた時、という感じ。まぁ2番目によるものがほとんどである。
バトルが始まると機動力が高いタイルから攻撃を処理していく。
機動力には0~3まであり、それぞれタイルに記載されている。
3から始まり、2、1とこなして、最後に0が行動してバトル終了。
もちろん3の攻撃で2や1のタイルが破壊されたら、それらのタイルに攻撃の機会はなくなる。

このスピード順行動システムをさらに面白くしているのが“ネット”の能力で、ネットにかかっているタイルはまったく行動が出来ない。これを利用して遅いタイルを庇ったり、相手の計算された連携を崩したりすることが出来る。
とまぁ、そんなこんなでパズルチックにもなりえる戦闘をこなしていき、敵司令部に20ダメージを与えることを目指すわけだ。
【評価】

【所感】
個性的な世界観が魅力のタイトルですが、ゲーム骨もしっかりとした逸品です。
勢力によっては上手く展開させるのにコツが必要で、やり込みがいがありながら、それでいてプレイ感が軽く短時間で終わるというのが素晴らしいですね。
バトル処理が少々メンドクサく間違えやすいというのがありますが、i-OS版が出てるので安心です。でもやっぱりタイルを見たり触ったりしながら遊ぶのは良いです!
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