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レ・ミゼラブル(96点)

今年の最後を締めくくるにふさわしい大作「レ・ミゼラブル」が先週末より公開している。
「レ・ミゼラブル」と言えば超絶有名なミュージカルであり、映画の原作としても人気である。ちなみにイタリア版とリーアムニーソン版の映画、それに新潮文庫訳を読んだことがあるが、ミュージカルは見たことが無い。今回は生歌(アフレコでない。つまり、演技しながら歌う。)というのだから、そんな僕にはもう、楽しみで楽しみでしょうがなかった。
以下、レ・ミゼラブルはレ・ミゼラブルだったので、けっこうネタバレでお送りします。

◆レ・ミゼラブル
★★★★★★★★★☆(96点)
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劇場型シネマ万歳!

飢え死に寸前の子供のためにパンを盗んだ罪で19年の服役を経たジャン・ヴァルジャンは、半永久的に仮釈放の身となるが、罪人であるが故に仕事に就くことができない。唯一受け入れてくれて、施しを与えてくれた司教の銀食器を盗んだヴァルジャンは、再び警察に捕まってしまう。しかし司教はその銀食器は自分が与えたものであると庇い、その後ヴァルジャンが肌身離さず持ち歩くことになる燭台まで与えた。
これまで社会への憎しみしか知らなかったヴァルジャンは、自らを恥じ、善人として生きることを誓う。

数年後、一財を成し、人格を買われて市長となったヴァルジャン。
彼を捕まえることに執念を燃やすジャヴェール警部はその正体に気づきかけるが、既にジャン・ヴァルジャンは逮捕されていることを知り、市長に謝罪する。誰かが自分の代わりに罪を背負わされていると知ったヴァルジャンは、その無罪の男を助け、自らは再び逃亡者となる。
またその騒動の最中でヴァルジャンの工場をクビにされ、娼婦に落ちた淑女フォンテーヌ。
責任を感じたヴァルジャンは彼女がティナルディエ一家に預けている子供の面倒を見ることを約束していた。彼は強欲で陰湿なティナルディエ一家からフォンテーヌの娘コゼットを救いだし、パリでひっそりと2人暮らしを始める。
コゼットの恋、ヴァルジャンの嫉妬、ジャヴェールとの再会、そして6月騒動を経て、哀れな人々の物語はヴァルジャンの聖人化とともに大団円を迎える。(脚本は普通にレ・ミゼラブルである。)


ミュージカル史上初めてとなる、アフレコを使用しないミュージカル映画の誕生だ。
実現させたのはミュージカルの巨匠キャメロン・マッキントッシュという有名人で、ミュージカル「キャッツ」の生みの親でもあるらしい。本作の映画化はかれこれ10年以上前からの夢だったとのことで、その意気込みは150分の中にギュウギュウと詰め込まれた本気度100%の歌唱シーンを見れば誰にでも伝わる筈だ。

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悲愴極まる『夢やぶれて』
その意気込みに応えた俳優陣のほとんどは、ヒュージャックマン、ラッセルクロウ、アンハサウェイ、アマンダサイフリッドなどのようにミュージカル経験者である。
劇中の約半分の歌を担当するヒュージャックマンは文句なしに素晴らしいが、ドスの利いたラッセルの低音、ひたすら眩しいアマンダの高音が物語に緩急をつけている。しかし最も印象に残るのは、夢見ていた幸せとは真逆に人生を終えた女の悲哀を謳う、アン・ハサウェイによる『夢やぶれて』ではないだろうか。このシーンのアン・ハサウェイは、凄まじい。捉えきれないほど複雑に変化する表情。凄い。この歌、初めて胸に届いた気がする。高いドレスで着飾った歌手が大衆の前で拍手喝さいを受けながら歌う印象があったけど、そんなじゃないんだなぁ。
また、難題であるティナルディエ一家を演じたのはあのサシャ・バロン・コーエンとヘレナ嬢。この二人はもっと滑稽に道化役が出来たと思うのだが、少々(特にサシャが)控えめで、割と物語の中に沈む感じである。

監督トム・フーバーは(ひょっとしたらマッキントッシュ氏の指示かもしれないが)本作を俳優の顔面クローズ多めで編集している。これが生歌を活かしていて、観ていると胸にガツンと来る。細かな表情ひとつひとつが見えるのは劇場シネマの大きな利点だ。

本作は同監督の「英国王のスピーチ」のように真ん丸とした作品ではない。あきらかにゴツゴツしていて、一部は他では見たことが無いくらい尖がっている。しかし僕は「英国王のスピーチ」よりもこちらの方が後世に長く語られて欲しい傑作だと思う。是非とも賞が欲しい。
ただ、トムフーバーはオスカーを受賞したばかり。ライバルの「アルゴ」は未来を期待される無冠のベン・アフレック作品で、本国ではより万人に受け入れられている。旗色は悪い。

まぁ、これだけの内容であれば十分語り継がれる映画に間違いはないと思うけど。
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