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希望の国(85点)

◆希望の国
★★★★★★★★☆☆(85点)
kibounokuni.png
落涙 石を穿つ

東日本大震災から数年後の、長島県という架空の地域を舞台にした物語。
牛舎を営んでいた夏八木爺とその家族を中心に、震災直後の被災者の葛藤を描く。

長年住んだ家で、牛舎を営みながら、妻と生活することで”生きる”ことを体現する夏八木爺と、精神病の妻。
牛舎の家畜は殺傷処分命令が下り、家は立ち入り禁止区域に指定され、役所の人間が退去のお願いに来ても、夏八木爺は動かない。人が住めない土地と言われようとも、その場所で妻と共に、これまで通り暮らし死んでいくことが、夏八木爺の”生”だ。

ファザコンの夏八木爺の息子と、子供を宿して放射能と格闘する嫁(ご存じ監督の嫁)。
夏八木爺に追い出され、原発から距離を置く地域に避難した夫婦だが、放射能の影響はどこへ逃げても追ってくる。産まれてくる子を守るため、防護服に身を包んだ生活をする嫁を、世間は嘲笑い、非難する。
迷える夫はイエス夏八木に懺悔する。
「お前の問題だ。お前が決めろ。」
どう生きるかの決断を迫られたときに、あなたが守るべきもののために、あなたがすべきことを、あなたが考えなさいとイエス夏八木は諭す。

お隣さんの一人息子と、両親を津波に流されたその彼女。
二人は毎日のように海岸沿いの街へ行く。彼女の家があり、彼女の両親がいたところだ。
ある日二人は幼い兄弟の幻と出会う。
幼いころに愛聴したビートルズのシングルレコードを探しているという兄弟は言う。
「1歩2歩3歩なんて烏滸がましい。日本人は、1歩1歩1歩と歩んでいくんです。」
1歩、1歩、1歩、二人は手を取り合って生きていこうと約束する。

三世代三様の、葛藤と決意。
暗雲真っ只中の登場人物が背負う未来に、それでも生きていく人間の強さを想う。

人には、人それぞれに希望を見つける自由があるのだ。

原発問題を超えて捉えるべき普遍のテーマである。
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