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短い記憶(88点)

ネタ、バレルヨ。
ミルヒト、ゼタイ、ヨンダラダメネ。

◆短い記憶
★★★★★★★★☆☆(88点)
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奔走する母性、盲目の父性

ドキュメント畑のヨングン監督と、この作品で高い評価を得たユ・ダイン。それに建築学概論でも好演したユ・ヨンソクによる、しっとりと重いヒューマンドラマ。

18歳で恋仲だったヘファ(ユ・ダイン)とハンス(ヨンソク)。
奔放なヘファと心優しいハンス。
やがてヘファが妊娠すると、彼女は進学をあきらめネイルアートの勉強を始める。
ヘファの両親はこの結婚に同意したが、息子の将来を期待していたハンスの家族はこの結婚を許さなかった。
ハンスは姿を消し、孤独に耐えて出産したヘファ。
その裏で交わされた養子縁組の証書。
ヘファは産まれた子が、その日限りの命で死んでしまったと聞かされる。

5年後、再開するヘファとハンス。
ヘファは新しい人生を歩むため動物病院で働いていたが、二人の子が養子先で生きていることをハンスに告げられると、消失していた母性がよみがえり、わが子への衝動を次第に抑えられなくなっていく。
過去に目を向けず、必死に前を向いてきたヘファに再び襲い来る無念と後悔。
幼稚園のトイレでその女の子と鉢合わせると、衝動的に誘拐を行ってしまう…。

しかし誘拐は未遂に終わり、結局女の子を置いて立ち去るヘファ。
それを見ていたハンスが結局女の子を誘拐。ヘファの家へ連れて行き、最初で最後の家族の一緒の食事を取る。
犯罪であるとわかりながらも過ぎていく、幸せな時間が胸に痛い。

あくる日、警察がヘファの家に来ることがわかると、彼女はハンスを追い出し、誘拐犯として逮捕される。
しかし彼女はそこで、二人の本当の過去と、ハンスの苦悩の日々を知ることになる…。


現在と5年前を往復することで、複雑な事情と繊細な感情が次第に浮き彫りになるという構成の映画であり、その細密な削り出し過程がこの上ない演出効果として成功している。
中盤までに感じる主人公たちへの思いは、真相が明らかになった後に大きく変わるだろう。

話の結論から言えば、二人の子供は出産時に亡くなっている。
それをヘファは聞かされているが、ハンスもそれを知ったうえで養子生存説を放り込んだのである。
過去に対するヘファとハンスのスタンスには相違がある。これは本作における肝となっているが、"全てを分かっていたはずのハンス"という存在が明るみになったとき、話はよりプライベートで、切実なものになるのである。

複雑に揺れ動く感情を、ユ・ダインのクローズアップと細密な演出で綴る、地味なヒューマンドラマ。しかしユ・ダインの素晴らしさだけで語るにはもったいない傑作だ。
辛い現実を飲み込み、車のギアをバックに入れ、再生に向かうヘファのラストシーンが本当に素晴らしい。
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