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エレクション?黒社会?死の報復★★★★★

ジョニー・トーの本格マフィア映画「エレクション」。
「エレクション?黒社会」と「エレクション?死の報復」の2部作大長編なのだが、後編がいつまでたってもDVDにならなかったため、今更ながら新作ということになっている。ファンはヤキモキしたに違いない。(劇場については超小規模公開したらしい。気付けないよ。)

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タイトルの「エレクション」とは、“会長選挙”のこと。
前編となる「?黒社会」では会長の座をめぐる権力争いを通し、香港黒社会の歴史、確固として存在する精神的な掟(のようなもの)が描かれている。

香港返還直後の混乱の中であっても、変わらぬ存在感を持った“会長選挙”。
裏切りも報復もなんでもありの世界で、この選挙結果だけは絶対であるという緊迫感が伝わってくる。これが前編の主なお仕事。

しかしさすがはジョニー・トー。アクション映画としての完成度が非常に高い。
決して派手さがあるアクションではない。マフィア映画なのに銃器も出てこない。
でもなんだろう、この迫力。
リアルな人物描写と感情表現の末に行なわれる“肉弾戦”であるからなのか。
感情が乗っかったアクションほど真に迫るものは無いのかもしれない。

血で血を洗う報復合戦を経てようやく決まった会長も、2年で交代というのが決まり。「?死の報復」は前編の会長選挙から2年後、つまり再び行なわれる“会長選挙”が舞台になっている。

正直自分は「あれをもう1回やんのかい。」と思っていた。
前編が面白かっただけに、わざわざ後編が出るまでもないのではと考えていたのだ。ところがどっこい・・・・

「エレクション」にはもっと大きなテーマがあったのだ。
迫力のある“アクション”と凄みのある“かっこよさ”に目を奪われてしまい、完全に騙されてしまった。この映画を国産の仁侠映画と同じように観てはいけないのである。

ジョニー・トーがこの時代を選んだことには、ノワールを成立させる上で大きな意味があった。
香港返還という巨大な闇が、いままさに黒社会を飲み込まんとする“壮絶な弱肉強食”を、監督は“黒社会の敗北”という衝撃的な構図で描いているのだ。
しかもその“敗北”は黒社会自身が決断したことであるというおまけつき。

中国に追いつかれ、追い越される香港。
そんな香港の複雑な国民感情さえも含有している。
恐ろしい映画。

・・・
・・


すごいね。本当にすごい。
暴力シーン満載というわけではないが、スクリーンの中を満たしている恐怖感が伝わってくる。だから絵面に恐ろしいほどの威圧感がある。
決め細やかでストイックな人物描写が全てを支えている。

下手したら、もうジョン・ウーを観る必要がなくなるかもしれない。
現代の香港映画では最高峰ではないだろうか。
この2部作は香港ノワールの集大成と言って良いように思う。
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